田舎暮らしにあこがれ、南房総へ移住してきた「がまの油売り」近藤ひろしさんを紹介します。

移住してきた「がまの油売り」

「さぁーさお立合い、ご用とお急ぎでない方は、ゆっくりと聞いておいで見ておいで・・・」、このセリフで口上が始まります。

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最後に、刀で腕を切って血を流し、商品の「がまの油」をつけて血を止めてみせる。
間髪を入れず、それを売りつけるあれです。

近藤さんは、昨年家族3人で、がまの棲み処(すみか)筑波山のふもと、茨城県から南房総に移住してきました。奥様の、「海の近くに住んで絵を描きたい」、という希望を叶えるためでした。

ところがその奥様は、今年4月に急逝してしまいます。

南房総は不便ですが「赤ひげ先生」がいます

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決していえることのない悲しみの中、近藤さんは語ります。

「僕の住む南房総市白浜は不便なところです。以前、電車に乗って買い物客が来るようなところに住んでいましたから」。
ここは医療過疎地で、近くにクリニックは数えるほどです。だからといって、ここの人々の平均寿命が短いかといえば、そんなことはありません。日頃お世話になっている「白浜中央医院」の院長鈴木季人(すえと)先生に診察していただくと、私たちの国の医療も捨てたものではない、と実感します。

次の患者さんが待っているのに大丈夫だろうか、と思ってしまうほど時間をかけて親切・丁寧に診察してくださいます。
鈴木院長こそ、「赤ひげ先生」です。

人寄せに気合が入る南房総市

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空家バンク登録中の風格ある家

地元紙には、毎日のように南房総市への人や企業などの誘致施策の記事が載ります。人口減少への危機意識に根差した、南房総市の意気込みのあらわれです。

ひとつだけ例を挙げますと、「空家バンク」の制度があります。南房総では、移住を希望する人が住む家を見つけやすいです。近藤さんも、この制度を利用したと言っていました。その他にも、雇用の促進・創出など移住者に「気くばり」いっぱい。

「田舎暮らし」をお考えの方、南房総は有力候補になります。