南房総市では夏から秋にかけて、心躍るイベント盛りだくさん。その中でも、南房総に住む私が自信をもっておすすめできるイベントを3つご紹介します。3つとも、参加した方は「また見たい!参加してみたい!」と感じてくださるはず。東京から2時間ほどでアクセスできる南房総ですが、日帰りせず、ぜひ泊りがけで見に、参加しにきてくださいね。
50年以上続く白浜海女(あま)祭りの人気の秘密
千葉県最南端にある白浜町は富津館山道路富浦ICから約30分。南房総白浜海女祭りは、7月の海の日周辺の3日間で開催され、さまざまな催しで賑わいます。グルメ出店・太鼓・歌やダンスのステージショー。地元の山車(だし)・お神輿(みこし)の出祭。近年では200人対200人で対決する大綱引きも加わり、お祭りは進化し続けています。
一番の見どころは、夜の海を80人程の海女たちが手に松明(たいまつ)持って泳ぐ「海女の大夜泳」。海女たちが持つ松明の火が揺れる中、夜空には色とりどりの花火が打ち上げられ、海面を照らします。一度見たら忘れられない幻想的な光景で、毎年多くの観光客が訪れます。大綱引きへの参加者や海女さんの衣装で夜泳するボランティアを募集しているので、ぜひ参加してみてください。良い思い出になりますよ!
気品ある担ぎ屋台と山に灯る明かりが魅力
【平群(へぐり)のお祭り】
平群地区は富津館山道路、鋸南富山ICから15分程の山間地。「平群天神社祭礼」では10月の第3土曜日に担ぎ屋台8台と神輿1基が出祭します。
魅力は2つ。1つは海のお祭りと違い、山の中に灯る屋台の明かりが幻想的なこと。屋台が通り過ぎて行ってしまっても遠く離れたところに屋台の明かりが見え、心がほっこりします。反対に担ぎ屋台が坂を下るときには明かりの動きが勇ましく、この違いに魅了されます。
もう1つは担ぎ屋台の大きさと担ぎ棒の長さ、そして人形の装飾。担ぎ屋台は一番重いもので2トン、一番長い担ぎ棒は14メートル弱になり、その雄大さが伺えます。人形は、南房総市の各地区担当人形師によって毎年作り替えられます。人形師のみなさんは基本的にはボランティアですが、思う存分腕をふるってくださっているのが分かります。温かさ・懐かしさを感じる、地元が誇るお祭り。ぜひご覧あれ。
打上花火から約200m。感動を与えてくれる【千倉の花火大会】
8月13日と14日は千倉漁港、8月15日は瀬戸浜海水浴場で「千倉BONフェスタ」の花火大会が開催されます。私のおすすめは千倉漁港。早めに到着し夕涼みを兼ねてゆっくり過ごします。会場の近くに駐車場があり、また飲み物や食べ物を買える店がいくつも出て、楽しさいっぱいです。花火が開始する少し前からレジャーシートに寝ころびスタンバイ。
アットホームな大会ながら、8時からわずか15分の間で500発。頭上に火花が落ちてきそうな迫力には大満足。海に浮かぶ漁船と合わせて見ると風情があります。あまり混雑せず、好きな場所から見られるのもとてもうれしいポイント。フィナーレには観客からの歓声と拍手の嵐!観客から発せられる音が花火師に届き、花火師からは手持ちのライトを振ってお礼の挨拶が返されます。打上場所と同じ高さで観られるため、距離もより一層近くに感じて一体感を味わえます。皆で感動を共有できる花火大会です。
まとめ
気づくと紹介した3選は海・山・南房総時間がテーマになっていました。高齢化が進む南房総市は、ゆっくりした時間の流れの中にも新しい取り組みが進んでいる、素敵な場所です。地元に住む私たちと一緒に、ゆったりと楽しい南房総時間を過ごしませんか。お待ちしています。
※掲載情報は執筆当時の情報であり、現在は変更になっている恐れがございます。予めご了承ください。