大場匠さんが主宰する『ガラス工房GLASS FISH』。作品制作に励むかたわら、土・日・祝日など作成をお休みする日に、赤ちゃん・ペットの足型作りや吹きガラス体験レッスンを行っています。事前予約があれば、平日でも大丈夫。
マンツーマンで指導を受けることができ、ほとんどすべての工程を体験することができるのは『GLASS FISH』ならでは。小さなお子さんもハンディキャップのある方でも、OK。丁寧に指導してもらえます。
今回は吹きガラス体験レッスンで、オリジナルグラスを作ってみました。
何にする?好きな色は?
自分で選んで作る、世界にひとつだけのガラス作品
まずは作りたい形と色を選びます。
大場さんいわく「実際に使えるものじゃないと作りがいがないよね」ということで、実用品のグラスや一輪挿し、水差しなどを選ぶことができます。色は約20色から、お好きな色を選ぶことができます。組み合わせることもできるので、自分だけの色合いにすることも可能ですよ。
私はプレゼントにしょうと考えていたので、形は低めのグラス。事前に送る相手から好きな色と私をイメージする色をきいてありましたので、オレンジとアンバーの2色を選択しました。
安全のために手袋とアームカバーを装着して、作業開始です。
いざ炉の前へ!冬ならあったか、心地いい。
「時を止める」体験をしよう
とろりととろけ、赤々としたガラスを金属の棒に絡め取ります。温度は約1200℃。この作業は難しいので、大場さんが手早く行ってくれました。
ここからが忙しい!金属製のハシを使ってくびれを作り、炉で熱を入れ直します。「気泡を入れたい?」と尋ねられました。重曹をふりかけることでガラスに気泡ができるそうです。せっかくなので入れる方向で作業を進めます。
指定した色のガラス片を纏わせて、もう一度熱を入れて柔らかくなったところへ、息を吹いてガラスを膨らませます。
いざ。
(ふー…膨らまない…もっと強く?…ふぅぅーっ!)
「はいストップ」
膨らんだ大きさを見て、大場さんの声がかかります。
立ち作業と座り作業があり、ガラスが熱い間に手早く行わなくてはならないので考えていたより遥かに忙しく、ガラスを膨らますこともなかなか大変でした。
作業が進んでいくことで、形ができあがっていくのを見るのは、なんだか不思議でとても楽しい体験です。
完成!時間も空気も閉じ込めた、世界にひとつだけの「マイグラス」
形ができあがったグラス、でもまだまだ熱い!大場さんの手で刻印を打たれ、徐冷炉へ。
急激に冷やすと割れてしまうので、常に400℃ほどに保たれた炉で冷やすそうです。熱いのに冷やすという表現はおもしろいですね。
「歪みや曲がりもいわゆる『味』として楽しめるのが日本人。なるべく自分で、自分だけの作品を作って欲しい」との思いから、自分で作業を進められるよう最小の手助けでレッスンを行ってくれました。
陶芸などと異なり、一晩で手にできるのは嬉しいポイント。大場さんの予定に合わせて、翌々日に受け取りに伺いました。
ひんやりと冷たい印象のガラスですが、柔らかな曲線を描くグラスはなんだかあたたかい感触なのが不思議です。
まとめ
ガラスは冷やす過程で縮んだりすることもなく、1000年でも形を保つそうで、赤ちゃんやペットの足型作りなど思い出を残すにはちょうど良いとか。
まさに「時を閉じ込める」作品作りを続ける大場さんとの楽しい時間でした。あなたも南房総の『GLASS FISH』で、思い出という「時」を閉じ込めに出かけてみませんか?
詳細はこちらで確認できます。
ガラス工房GLASS FISH(グラスフィッシュ)
住所:千葉県南房総市千倉町北朝夷1889
TEL&FAX:0470-44-5660
メールアドレス:glassfish.boso@gmail.com