(写真提供 天塩町)

「天塩町へさすらってきてください」

普段九州を拠点として活動している自分のところにこのような依頼が飛び込んできた時、つい「てしおちょう? どこだっけ、宮崎?大分?」と思ったのは内緒です。

北海道天塩町。九州在住の自分にはほとんど縁のない、テレビでも見たことが無い道北エリア。北海道自体も札幌なら出張で何度か行ったことはある程度というレベル。そんな自分が天塩町でさすらいワークしてみるという貴重な体験レポートをお届けします!

行ってみたら天塩町はさすらい体験にはベストな地域だったかも!?

福岡から天塩町へは乗り継ぎ含めて8時間

さて、天塩町といってもどこにあるかわからない方もいると思うので、あらためて天塩町へのアクセス方法を記しておきます。

天塩町の最寄り空港は日本最北端の稚内空港。まずは稚内空港まで行かなければならないということです。札幌市内からも高速バスなどでアクセス可能ですが、4時間以上かかるためあまり現実的ではありません。時間に余裕があってバス旅が好きで好きでたまらないという方であれば問題ないとは思いますが。

福岡空港から稚内空港まで行くには、直行便が無いため新千歳空港か羽田空港で乗り換えなければなりません。稚内空港にはANAしか飛んでいないため、乗り継ぎとなれば必然的に全行程にANAを選択することとなります。また稚内空港発着便は1日6便程度と少なく、いずれにせよ時間に余裕をもって行くことをおススメします。

今回、往路で選択したのは福岡→新千歳→稚内のルート。札幌行きが機材トラブルで出発遅れというトラブルもありましたが、新千歳で稚内行きプロペラ機に乗り継ぎ、強風にあおられながらなんとか無事に稚内空港に到着。富士急ハイランドのアトラクションに乗っているかのようなスリルを味わうことができました。稚内空港は海に面しており風を遮るものが何もないため風の強さハンパないです!!

稚内空港からはノッテコ(別記事へのリンク)を使って天塩町まで移動。自宅を出たのは朝10時、天塩町の宿到着が18時。1日がかりでの移動となりましたが、九州から北海道なのでむしろ早いと感じるくらいです。

東京からであれば飛行機2時間+ノッテコ1時間=3時間程度。遠い遠いと思っていても意外と近いんだなと思います。

寒さ、風の強さ、波の高さすべてが未経験の感動

当たり前ですが天塩町は寒いです。北海道でも北部に位置し、日本海に面しているため風も強いです。セミナー当日は昼前には雪もちらつく寒さでした。

普段通っているフィットネスジムには「筋肉は最高の防寒着だ!」というキャッチコピーが飾られており、日々せっせと防寒着作りにいそしんでいるのですが、その努力もむなしく骨まで染みる寒さです。

もちろん、福岡でもたまに氷点下になることもあります。福岡も実は日本海側なので風が強く波は荒いです。ただ、この寒さは未経験のもの。そもそもの寒さの質が違うなと感じました。ただでさえ気温が低いところに、強烈な海風が吹き付けるため体感気温はさらに下。そして窓の外に見える日本海の荒々しさは特筆もの。防波堤に打ち付ける波しぶきは、まるで台風上陸時のようです。雪もしんしんと降り積もるのではなく、地面にたたきつけられて固まっていく感じ。

この時期でこの寒さなら、これから本格的な冬将軍が襲ってきたらどうなってしまうのかと。

とはいえ、この体験はある意味感動でもあります。九州とは違うサラサラの雪にも驚きました。こちらの雪をきちんとトリートメントして念入りにブラッシングしたサラサラヘアだとすると、九州の雪は3日間洗髪していないベタベタの髪のよう・・・。

さすが北海道!天塩町は何を食べても抜群に美味い!!

さすらいワークなので、当然”ワーク”の話をしないといけないのですが、その前に”メシ”の話をせずにはいられません。

北海道と言えば誰もが口をそろえて「飯が美味い」と言います。当然それを期待して、海の幸をはじめさまざまなご当地飯をいただきました。

実は地元福岡も食に関してはかなりレベルが高く、北海道と並んでグルメ王国だと自負しています。北海道に負けてられるかというライバル心もちょびっとあったりします。そしてグルメだけでなく野球も福岡と北海道はライバルだと勝手に思っています。ただし、敵意むき出しのライバルではなく、地方に拠点を置き地域を活性化する同志としてお互い健闘をたたえ合うようなライバル関係ですね。今年はうちがいただきましたが。やったぜホークス!

閑話休題。

そんな福岡愛あふれる人間ですら、やっぱり北海道のメシは格段に美味いなと実感します。到着日の夜は北海道在住のフリーランスであり天塩町のライティング講座の講師を務めているきえさんと、地元食材をふんだんに使った海の幸コースに舌鼓を打ち、翌日の昼は天塩町名物のしじみを使ったしじみラーメンをいただきました。

他の地域のしじみと違い、天塩町のしじみは大ぶりで身も食べることができるくらい。塩ベースのスープにしじみのだしがきいていて美味かったです。

フリーランスにとって、”ワーク”環境も大切ですが、やっぱり食ベものが美味しくないと「行きたい」とはならないですよね。

自分自身、東京でサラリーマンをやっていた時は、ライフスタイル(どう生きるか)よりもワークスタイル(どう稼ぐか)を重視せざるを得ませんでした。理想のワークスタイル実現のためにライフスタイルを犠牲にすることもありました。でも本来はライフスタイルをベースにワークスタイルを考えるべきなんですよね。ここ天塩町では、特に食の面からライフスタイルを重視した人生を送ることができる、そう実感した次第です。

天塩町は短期の滞在でも
理想のワークライフバランスを実現できる場所

(写真提供 天塩町)

食の美味さももちろんのこと、天塩町には「夕映」というフリーランス(ノマドワーカー)向けの素晴らしい施設があります。

ここをベースにステイすれば、毎日美味い飯が食えて、毎日温泉に入れて、毎日移動時間なしでコワーキングスペースを利用できる。つまり、建物から一歩も出ず夢のような日常を送ることができるということ。

もちろん自然の過酷さはありますが、建物の中であればどうということはないです。天気が良ければ日本海に沈む見事な夕日を見ることもできます。癒されますよね。

いきなり移住はハードルが高いですが、2拠点居住や短期滞在をベースに天塩町で仕事をするというケースにはぴったり。スギ花粉も飛ばないので、花粉症持ちの方は避花粉地として天塩町を選ぶのもアリかなと思いました。