南房総の海は、夏は海水客でにぎわい、オフシーズンは、海岸をゆっくり散歩する人をみかけます。海岸を歩いていると、貝殻、シーグラス(ガラス片)、欠けた陶磁器片、流木(りゅうぼく)など、さまざまな物を拾うことができます。なぜか、夢中になって拾ってしまう経験、みなさんもあるのではないでしょうか。

今回は私も、散歩で拾いあつめた流木でアートに挑戦したいと思います。

海岸にはお宝がいっぱい!

海のそばに移住したら、やってみたいことのひとつに「ビーチコーミング」がありました。海岸に流れ着いた漂着物を収集することをいいます。

先日の台風でたくさんの流木が海岸に流れ着いています。大小さまざまな木や枝、なかには大きな丸太が一本海岸に流れついたのですから自然の力は偉大です。

さすがに大きな丸太を持ち帰るのは無理なので、小さめの木を拾います。波や石で削られた木は、加工品にはない自然の風合いです。短時間で両手いっぱいの流木を拾いあつめることができました。

流木のアク抜き、処理をやってみた!

まず、拾ってきた木をアク抜きします。

①流木をブラシで水洗い
②お湯につける:発泡スチロール等の断熱容器にお湯(できるだけ高温)を入れ、流木をつける
③2日程放置する(鍋で煮沸消毒したり、重曹入りの水に丸一日ひたす方法もあり)
④直射日光で天日干しをして乾燥させる
※アク抜き後に流木を乾燥させます。中途半端に湿っているとカビが発生したり腐敗する可能性があるので、芯まで完全に乾燥させる必要があります。

今回は長い流木があったため、浴槽に入れて熱湯をそそいでふたをしました。もちろんその間は入浴できないので、家族の非難は覚悟しましょう!(笑)さあ、準備は整いました。

流木アートに挑戦!アクセントは地元産のエアプランツ!

今回は、ラダー(はしご)のタオル掛けを作ります。

作り方は簡単です。基本になる縦の木を二本決め、あとは横の木を好きな間隔に決めるだけ。横に木を組むとき、通常であれば水平を取る必要がありますが、気にしなくてよいのがありがたいですね。

流木は、まっすぐな棒ではないため、自然な形が魅力でもあります。ビスで固定しようと思いましたが、とても硬い木だったので断念。ボンドと麻ひもで固定しました。

アクセントに、拾った貝殻にエアプランツをアレンジしたものと、流木でリメイクした100円ショップの鏡を飾りました。

流木とエアプランツは相性抜群です。エアプランツは空気中の水分を吸って育つ、土のいらない不思議な植物です。育てる手間がかからないので、インテリアプランツとして近年人気があります。少し乾いた質感が、流木の質感とマッチするんですね!

なんとこのエアプランツ、地元の道の駅で購入できるんです。温室農場を持った生産者が、輸入した苗の育成栽培を行っています。温暖な気候の南房総だからこそ、栽培に適しているのですね。

まとめ

通常なら流木は景観保護のために、海岸を定期的に掃除した際処分されてしまいます。でも、少しのアイデアでおしゃれなインテリアに生まれ変わらせることができるのです。

ぜひみなさんも、南房総に遊びにきて、流木アートに挑戦してみませんか?