「せっかくフリーランスライターになれたのだから、もっと自由に生きたい!」そんな思いから、福岡県柳川市の「さすらいワーク」に訪れた筆者。3週間にわたり市が提供する移住体験施設「もえもん家(ハウス)」に住み、柳川市の暮らしを体感する。

水郷として随所に掘割が存在する柳川は、なつかしい雰囲気を残しながら快適な暮らしも叶えられる街。人々はほんわかやさしく、都会のような緊張感がないのがすごくいい!

さて、その2では以下3点をテーマに書いてみた。

1、柳川での食生活って?
2、観光地として柳川が誇れるものは?
3、ぶっちゃけ仕事はできる?

毎日新鮮な海の幸が食べられる!安くておいしいお惣菜も!

食生活編

有明海に面する柳川では、イキのいい魚介類がスーパーや朝市に並ぶ。県外からもお客さんが訪れるという「中島朝市」に潜入してみると、普段目にしない魚のオンパレードにいちいちときめく(笑)魚介好きにはたまらない!

店の人にお願いして切り身にしてもらうこともできる。写真を撮影していたら、自称:元スーパーモデルのおばさまが乱入(笑)。

朝市は魚だけじゃない!「あまおう」が2パック100円!?安いにもほどがある。「すぐ食べてね〜!ジャムにしてもおいしいよ」とおばちゃん。お惣菜も豊富。カンブリのお刺身とあまおうをGET!

地元民が通うスーパー「マルマツ」でも、やっぱり魚介類の豊富さが目立つ。見た目からビンビン新鮮さが伝わる。

魚介だけじゃなく、全体的に東京より物価は安い。お惣菜も種類がたくさんあって、積極的に料理をしない(時間がないだけで本当はできるけど)私としては嬉しいところ。さらに、近所には手作りコロッケが評判の「とりの金子」が。コロッケを買ってみた。

ジャーン! 朝市、スーパー、惣菜店を回ってゲットした食事がこちら。さっそくカンブリのお刺身をパクリ。な、なにこの弾力! 全力で歯を押し返してくる。地元・埼玉のスーパーで買うお刺身と同じ食べ物とはとても思えない。獲れたてってこんなに味が違うのね・・・。ワカメもシャキシャキ。

素朴でやさしい味のコロッケと熟した甘いあまおうも、まるっとおいしくいただきました!

おつまみには有明海で養殖された「福岡有明のり」が最高! 「油を引いたフライパンで炒めて塩を振るとおいしいよ」と教えてもらい、試してみると「のりのポテトチップス」みたいで超お酒に合う!

柳川市民の生活に溶け込んでいる有明のりだけど、生産者の方いわく後継者不足の課題は深刻とのこと。

福岡有明のりの加工工場に潜入。ほぼ全自動で作られている。

漁業や農業界もみな同じ課題を抱えている。でも私は東京や石巻で、そういった課題を解決しようと動いていてる若い人たちを取材してきた。

私が何かのり養殖の発展に貢献できることはないだろうか。旅でできたネットワークを随所で活かせるのもライターの強み。これは、東京に帰ってからの宿題にしよう。

非日常がすぐそばに!日常を彩るスポット

観光の魅力

柳川で忘れてはならないのが「うなぎ」。街を歩いていると、どこからかうなぎが蒸される香ばしい匂いが漂ってくる。

柳川に23店舗ほどあるうなぎ屋は、せいろ蒸しがメジャー。ただし味付けはそれぞれ異なるため、うなぎめしマップを見て「あっさり」か「濃厚」の好みに合わせて選ぶのがオススメとのこと。今回はあっさりすぎず濃すぎない、バランス重視の「若松屋」さんへ行ってみた。

2階席もあり広々としているが、観光シーズンは1時間待ちになる日もあるとか

風情あるお庭を眺めながらうなぎを待つ。あぁ、なんて優雅なんだ。

ジャーーーーン!待ってました!!ときめきMAX!!ふわふわの上質なうなぎにタレが染み込んだホッカホカのご飯。おいしくないわけがない。ボリューム満点にも関わらず、難なく完食。

これは至福!せいろ蒸しの相場は2,500〜3,000円と安くはないけど、しんどい締切を乗り越えたときや、家族とのちょっと贅沢な食事にも使いたい。うん、柳川移住のイメージが湧いてきたぞ。

その後は、着物をレンタルして川下りへ。乗船場から近くにある「古賀新 きもの館」では、着物レンタル・着付けに加えヘアメイクや写真撮影もできる。柳川暮らしつぐ会の島田さんと、彼女が現在建設中のゲストハウスを一緒に作っている仲間たちも一緒に着物を着てくれた!柳川は本当に着物が似合う。

にしても、着物ってやっぱりときめくわ〜♡手足短いし平たい顔だけど、それで和服が似合うならまぁいっか。

今回担当してくれた船頭さんは、若手の堤公平さん。船に乗り込むと思ったより水面が近く、泳げない私はドキドキ(万が一落ちても足が着くぐらいの深さなのでご心配なく!)

今回はちょっと長めの70分コース。堤さんのやや辛口で軽快なトークとともに、船はゆっくりと前進する。「もしスマホを落としたら防水対応のものだけ拾います。それ以外のものは無視しますので悪しからず」

柳川の名所や歴史を時々冗談を交えながら説明してくれる。もちろんお楽しみの舟唄も。声量ハンパない!(橋の下でエコーがかかる状態になったら歌い出すチャーミングな堤さん)

途中、お手玉を上から投げてプレゼントしてくれるおばちゃんがいたり、甘酒やつまみが売っていたり、漕ぐ体験をさせてもらったり、堤さんが橋によじ登ってそこから船に飛び降りたり(サービス精神旺盛!)、超狭いトンネルをくぐったり、新種のアトラクションみたい!

個人的に一番テンションが上がった瞬間がこちら。ナンバー1イケメンの船頭さんと遭遇♡(最近ご結婚されたばかりとのこと。しゅん)

乗る前はのんびりと自然の景観を眺める感じだと思っていたけど、実際に乗ってみるとそれだけじゃない。エキサイティングな瞬間がありすぎる!

しかも持ち込み自由だから、柳川に住んだら友達同士で船飲みできちゃう!冬はこたつ付きだからあったかいし!非日常と日常が近い柳川ならではの贅沢な楽しみを見つけられた。

静かで集中しやすい!天神へのアクセスも良好

仕事環境編

今回の滞在期間中には柳川市からの依頼だけでなく、東京で受けた福岡市や糸島市での取材案件も5件ほど請け負っていた。

左:天神駅付近にある福岡天狼院(居心地バツグン) 右:福岡で大活躍中のライター・栗田真二郎さんを取材

柳川駅から福岡(天神)駅までは特急で約48分。各駅だとしんどいけど、特急が止まる柳川駅は、天神も十分通勤圏内。ラッシュの時間さえ避ければ確実に座れるので、電車のなかでもパソコンを広げられた。

柳川で見られる青鷺(アオサギ)。白鷺(シラサギ)も多い。

若者で賑わう福岡市もおもしろいけど、自然が残る静かな柳川はやっぱり落ち着く。周辺環境にジャマされることがないので、自宅での仕事はとてもはかどりやすい。

私が滞在している「もえもん家」はWi-Fiがサクサクなので、容量が重いデータのダウンロードも問題なし。音楽を聴きながら自分のペースで仕事を片付けられた。

少し気分を変えて外で仕事をしたいときは、駅近のジョイフルが便利。ここはWi-Fiが使えて、ドリンクバーがあって、イスもゆったりで、しかも24時間営業だから深夜でも大丈夫(笑)。地元の高校生たちの溜まり場になっていて、みんなかわいかったなぁ(遠い目)。

ラストとなる〜その3〜では、柳川に住む人々にクローズアップ!地元の人が感じる柳川の良さと今後の発展の可能性を綴る。乞うご期待!

To be continued・・・

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