「在宅ワーク」の始め方、やり方を教えてくれるセミナーが隣町であると聞き、問い合わせをして積極的に参加してくださった女性Kさん。すでにお子さんがいるなかでライターとして活動し始め、第二子の妊娠出産という大きなライフイベントと仕事を両立させたその暮らしぶりについて、伺ってきました。
家族の協力・応援を受け、参加した隣町「天塩町」のセミナー
2016年に第一回新しい働き方セミナーを実施した天塩町。その隣にある遠別町から参加した女性がいます。すでにお子さんのいた彼女は、どんな経緯でセミナーに参加されたのでしょうか。
三浦ー 「セミナーに参加することになった流れを教えてください」
Kさんー 「主人が新聞を見て、『こんなセミナーやるっぽいよ!』と教えてくれたのがキッカケです。遠別からでも参加できるかな? と電話して問い合わせ、OKをしていただけました」
三浦ー 「セミナーに通うのは大変ではなかったですか? お子さんもいるなか、ご家族のサポートなどなにか必要となったことや苦労がありましたら教えてください」
Kさんー 「そもそも主人は新しいことでもどんどんやれ!と応援してくれる性格なので、応援してくれました。それに、家事や育児についてもセミナー参加前からしっかりやってくれていたので、特段困ったこともなかったですね。(笑)」
三浦ー 「素晴らしいご主人ですね!」
冬期間は積雪で通行止めになる事も珍しくない天塩周辺の道路。会場入りの心配をしながらも、Kさんは無事セミナーの全行程をスムーズに修了。町内の受講生ともコミュニケーションを密にとり、「狙い目のタスク」などの情報共有にも積極的に声かけをしてくれました。
育児家事、新たなことを学ぶ姿勢と努力、そしてなにより移動に時間がかかるにも関わらず見事に乗り越えたKさん。WEBライターとして活躍しはじめてから、嬉しいニュースが舞い込んできました。「第二子の妊娠」です。働く女性にとっては嬉しい反面、仕事をどうしようかで悩む時期でもあります。Kさんはどのように対処したのでしょうか。
第二子の産前産後は仕事量をセーブし、WEBライター業の強みを活かした
受講生の中で唯一、受講後WEBライターとして起動に乗った時期に妊娠をしたKさん。どんな女性であっても妊娠は嬉しいものですが、手放しに喜べない事情がつきものです。仕事を長期休むことへの抵抗感があったり、職場の理解や協力が得られない場合への不安感があったり…。Kさんはどのような対処をしたのでしょうか。
三浦ー 「出産前後の仕事への取組みと、現在の稼働状況を教えていただけますか?」
Kさんー 「出産前には、前もってクライアントには出産してきますと連絡をいれました。復帰するときにまたご連絡するので…と、ご縁を保ったまま育児休暇といった感じで。産後3か月くらい経ってから、落ち着きましたーと連絡をしたらまた依頼を再開してくださったクライアントもいます。現在は継続案件もあるので安定的にまた産前のように仕事ができていて、あとはちょっと単価を上げたいなとか、新規開拓で案件探しをしたりもしています」
第二子の出産前後には仕事量をセーブし、自分と子どもの体調と環境が整ったな…と思ってから仕事再開のお声かけをしたというKさん。産前からの関係が繋がり再度仕事にありつけたというのは信頼関係を築いてきたKさんだからこそ成せたご縁でしょう。WEBライターという在宅で出来る仕事でかつ、仕事量を自分で調整できる「強み」を活かした形となったのです。
2018年には、受講生同士が新たな課題に取り組む際の作業スペースとなった天塩町の夕映というコワーキングスペースに常駐する「管理人」業務にも参加してくださいました。受講生からは「悩みが共有できる」「つまずきが解消できるから安心」といった声が!
受講していない地域の方にも積極的に今の働き方を進め、実際にクラウドソーシングを活用した暮らしを広めているKさん。まさに「地域で自走する」ための中心ライターとして活躍されています。
趣味も仕事も、もちろん家事育児も!
ライフワークバランスを保った暮らしぶり
受講生の中でも、かなりの量の案件をこなしていたKさんはWEBライターとしての仕事だけではなく、町の文化協会の団体でも活動をしています。
Kさんー 「2週間に1度くらい、文化協会でママさん達が楽しめるイベントをやっています。先日はドールハウスを作ったり、クリスマス時期だとリースなど季節の飾り作りを楽しんで、育児家事に追われながらもしっかり『自分に時間を使う』ことの楽しみや喜びを感じながら暮らせるようにしています」
ただ単に家事だけ、育児だけ…と苦労と努力が見えず認められない暮らしをしていると、なんだか心が苦しくなるものです。出来る時間で仕事をし、かつ趣味の時間も持つというのは理想的だといえますね。
三浦ー 「そういった活動もしながら、家でライター業も行っていたらかなりお忙しいと思うのですが、1日の流れを教えてもらっても良いですか?」
Kさんー 「まず、上の子を子ども園に送っていっていくのが8時半頃。そこから下の子の様子を見ながらお仕事。お昼には主人がお昼休憩で帰ってくるので、一緒にお昼ご飯を食べて休憩してます。13時には上の子をお迎えに行って、そこから地域の子どもと遊べるスペースで2人と目一杯遊びます。3時には帰宅しておやつを食べさせ昼寝をしたり、自分だけその間仕事をしたり…と仕事の状況によります。18~19時になると主人が帰ってくるので、そこからはご飯、お風呂、寝かしつけ…と。寝かしつけの後、忙しい時期は仕事をしてから寝ます」
やりたいことをやりきる暮らしを実現しているって素敵です。最高の自分を実現するために、無理の無い範囲で有意義に暮らせている…ライフワークバランスが絶妙な暮らしといえます。
子どもがいるから、預け先がないから、そもそも働く場所がないから…となにかと理由を付けて理想の暮らしを諦めてしまっている方は、Kさんの暮らしを参考に「今できること」から始めてみてはいかがでしょうか。家族のことはもちろん、自分自身のことも大事にする生き方を体現している女性がここにいます。