日本で一番多い世代と言われている「団塊の世代」その団塊の世代も平均年齢が70歳に入り「後期高齢者」と言われる様になりました。日本では約1000万人、西海市でも10人に3人(全体の35%)が65歳以上です。

今回はその中のひとり、団塊の世代として西海町で活躍されている上野さんにお話をお伺いしました。

都会は仕事を行うところ

今回取材させていただいたのは上野泰(うえのやすし)さん。東京で服飾デザインやマーチャンダイズ(商品企画から販売促進までの商品戦略のこと)を手がけ、約30年間活躍されていました。世界的な賞を取った頃からどんどんと忙しくなり「夕食を食べる時間が朝方になるのは日常茶飯事で、平均睡眠時間は3時間」と非常に多忙な生活を送られきたそうです。

「そろそろゆっくりと人生を楽しみたい」と60歳を前に退職し、田舎への移住を考えるようになったそうです。

人間らしい暮らしを求めて

以前は仕事で世界各国を飛び回っていた上野さん。「移住先を選ぶ時は熱海や伊豆、軽井沢など各地見てきたが、最終的に幼少期に住んでいた西海町に決めました。住み慣れた環境でゆっくりと季節を感じ、人間らしい生活ができる田舎暮らしをしていきたい。」そして「田舎の素朴な風景に少しのモダンをプラスすることで暮らしが豊かで素敵になるんだよ」とおっしゃった上野さん。

今回お話を伺った上野さんのご自宅には広々とした土間や囲炉裏、一枚板の大きなテーブル(なんと地元西海産!)がなどがあり、まさにおっしゃる通りの素敵なご自宅でした。(奥様に淹れていただいたエスプレッソも最高でした)

今が一番楽しいんでます

移住後は西海市観光協会の理事長などを勤め活躍されていましたが、里山の保全に専念したいと<西海里山倶楽部>を設立しました。七ツ釜鍾乳洞界隈にある16世帯の石宗集落のみなさんと荒地を整備し、春には菜の花、秋にはコスモスが咲きほこる絶景を作り上げました。

「しかし、里山の保全もボランティアだけではできない。続けていくには活動資金が必要なんだよ。だから七ツ釜鍾乳洞名水らむねどなどを販売して活動資金にしているんだ」とマネージメントを行う姿には、以前のキャリアが生かされていると感じます。

まとめ

上野さんからいただいた年賀状に「光輝高齢者」と書いてあるのがとても印象的でした。そのことを上野さんにお伝えすると「人生をすきなように楽しんでおります。羨ましいと思いませんか。高嶺(たかね)の花と思いませんか。今人生を一番楽しんでいるのは光り輝く高齢者ですよ。」とおっしゃっていました。

今回お話をお伺いし、地域のみなさんと里山の保全活動を積極的に行い楽しまれているのをひしひしと感じました。Active Senior【光輝高齢者】の言葉がぴったりとはまる、上野さんや西海里山倶楽部のみなさまの今後の活躍が楽しみです。

※掲載情報は執筆当時の情報であり、現在は変更になっている恐れがございます。予めご了承ください。