西海市大瀬戸町にはとっても元気なおばあちゃんたちがいます。趣味も仕事も磯仕事!若者にも負けないパワフルさと、人とのつながりを何よりも大切にするとっても素敵なお2人です。

高齢化社会といわれる現代、頑張っているのは若者だけではない!こんなにも生き生きと仕事を楽しむ人生の先輩がいることを知ってほしいと思い、インタビューしてみました。

海女歴なんと半世紀超え!
その魅力とは!

今回お話を伺ったのは、西海市大瀬戸町にお住いの岸下清子さん(81)と辻静子さん(78)。海女歴半世紀以上というお2人ですが、いつも気になるのはその日の天気と潮の満ち引き。夜も寝るのが惜しいくらいわくわく、そわそわしてしまうそうです。それほどお2人を夢中にさせてしまう海女の魅力とは!早速聞いてみました。

「とにかく楽しかとさね~!それに海には宝も多いしなんでもお金になるもんね。仕事と趣味と実益を兼ねているところがまた魅力かな~と思うね~。」それは嬉しい!仕事と趣味で収入が得られるなんてまさに理想です!

豊かな海へのリスペクト
「海は金持ちなぁ~」

そう言っていたのは、近所に住むお2人の先輩だったそうです。「本当にその言葉がぴったり。私たちもやっぱり海は金持ちなぁ~って思うね~。海にありがとう、海の幸にもありがとうっていつも感謝しながら仕事をしています。」とおっしゃるのは辻さん。

岸下さんも「獲った海の幸を手にしたときは、一つ一つにありがとう~ありがとう~って言いながら籠にいれるとさ~」と、海への感謝と尊敬の思いが伝わってきます。「やったー!獲れたー!!」じゃないんですね・・・。

お2人のように感謝されたらアワビも、サザエもウニだって気持ちよく籠に入っちゃいますよね。私がアワビだったら、「あ、いえいえ!どういたしまして!」と自分から歩いて?籠に入ると思います。

高齢になっても働き続ける理由は?

海女の仕事以外にも楽しみなのが地元漁師の手伝い。特に、ここ大瀬戸町の名産でもある「ゑべす蛸」の漁をするために使うタコつぼの準備、通称「タコツボこしゃぎ」は大変な作業ですが、岸下さんと辻さんも含め、4~5人の仲間で作業をするそうです。このタコツボこしゃぎ、タコ漁が終わり陸に上げたタコツボにはたくさんのフジツボがついているのですが、それを丁寧に一つ一つ手作業で取り除いていくもの。

なんと・・・1艘あたり約3000個所有しているそうなのですが、これを1か月に1艘のペースで合計4艘分も作業するとのこと!本当に驚きです!「お金になるわけではないけど、しゃべりながらして楽しかよ!」と仲間と一緒に作業すること、人の役に立つことができる事が自分たちの喜びであるということを本当に嬉しそうにお話しされていました。

しかし、これだけの作業を「人のために」とその気持ちだけで動くことができるなんて・・・感激です!

まとめ

周りの方の噂によると81歳の岸下さん、陸では腰が曲がっていても海に入ると背中が伸びて若返るとのこと!辻さんも足の痛みも忘れるそうです!それだけ夢中になれるお仕事なのでしょう!

ズバリ!これからの人生計画は!?聞いてみました。「死ぬときになってそがんこと聞かれてもね~!」と笑われてしまいましたが、「できるだけ仕事をしたい!残された時間を楽しんで、今の仕事を存分して人生を終えられたらそれが理想」だとお話ししてくださいました。

仕事が楽しいと心から思える岸下さんと辻さんの姿にこちらまでワクワクしてしまいました。仲間や周りの人を大切に思う気持ち、仕事に対する情熱、自分らしく生きる事などまだまだここには書ききれないほどたくさんの話を聞くことができましたが、お2人の生き方が本当に素敵でした。

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