大手企業に勤めていた坂口實(みのる)さんはサラリーマンとして、ごく普通に生活を送っていました。お子さんが小学生の頃に、スポーツをやっていた事もあり、スポーツ少年団のリーダー会を作り指導者として活動している中、国から日本の視察団の一員として、ドイツに派遣されました。
1ヶ月の訪問で進んだ地域社会に衝撃を受け、自分の考え方を変えるきっかけが、そこにありました。坂口さん54歳の時でした。
言葉より情熱が相手の心をひらく!
明るく誰とでも、気さくに話す事ができる坂口さんはドイツ訪問時グループ内で、ただ一人、現地の人に積極的に声を掛け、ドイツ語の会話本を片手にジェスチャーで、コミュニケーションを取りました。その経験から伝えようとする情熱があれば相手に伝わり、言葉には壁は無いと感じたそうです。
また訪問先のドイツでは、日本の20年、30年先の地域社会を見たが、訪問から20年経った今、振り返るとまだまだ追いついていない部分も感じると話していました。帰国し生活する中で、都会より田舎のほうが学んで来たことが形になると感じ、都心から田舎へ移住計画を立て始めたそうです。
自ら歩み寄る事が大切
定年退職を機に、釣り好きな事もあり、和歌山に移住しようと決めたが、都心から遠いと家族に反対され、千葉だったら近いと言う事で許可をもらいました。移住先を房総半島に絞り、探し回っていた所、美しい南房総の海に心を奪われ、この地に決めたそうです。
地元に受け入れてもらう為に、地域の行事に積極的に参加し、海だけではなく山の自然も美しかったので、都心から近くの素晴らしい場所を都会の人にも知ってもらいたい。地域に貢献したいと強く思い視察の経験を活かし、思い描いていた新しい事に挑戦するチャンスを迎える事が出来ました。
情熱があれば夢は叶う!
地元の方と信頼を築き、使わなくなった山を借りる事ができ、自然の素材を生かし、お金かけず知恵を絞り、作り上げたアスレチック。忍者のように山中を走り回る「忍者の里」を建設し、思い描いていた体験型の教育を子供たちにさせてあげたいと言う夢が1つ叶いました。
学校の勉強も大事だが、体験教育は子供たちが自分で考え学び、相手の事を思い、助け合う力を育てる、成長していく上での必要な教育だと感じているそうです。
まとめ
振り返ると76年間、良い人生を送れて今、こうしてやれている事をうれしく思い、人のために何が出来るか?生きているうちは現役、人の見本にならなくてはと常日頃考えているそうです。
今後10年先までプランを立て、人がやらない事に挑戦して夢を現実にし、地域を盛り上げて行こうと、アイディア満載の素敵な人生を南房総で送っています。