海と山に囲まれた房総半島。この地域には知る人ぞ知る「低名山(ひくめいざん)」が数多くあることをご存知でしょうか。私は数年前から南房総に移り住み、自然の中で絵を描く時間が宝物になりました。そのため「スケッチのできる名所」を見つけだすことも日頃の楽しみとなっています。

今回ご紹介する「御殿山(ごてんやま)」もそんな名所のひとつ。登山経験の少ない方でもトライしやすい穴場の低名山ですよ!

初心者におすすめ「御殿山遊歩道」

【御殿山メモ】
標高:363.9m
往復所要時間:約4時間(休憩・昼食を含む)
途中「大黒様」見晴らし台までの往復所要時間:約2時間
アクセス:車
千葉県道89号鴨川富山線沿い「高照寺」近く
「御殿山遊歩道駐車場(無料)」から「山田ルート」へ
トイレ:「御殿山遊歩道駐車場」のみ
私が訪れたのは12月の始め頃。日曜日でしたが、登山者は数名で、ほぼ貸切状態。そのためマイペースに進むことができました。

雲が出たときや、木陰に入ったときには寒く感じるので、明るい午前中からの出発をおすすめします。トイレは駐車場にあるだけなので、必ずお手洗いに行ってから登り始めましょう!

山田ルートから御殿山頂上へ 途中の「大黒様」からの眺めも最高

【11:00 駐車場から山田ルート出発】
地図看板や道案内の矢印が立っているので、確認しながら進みました。はじめは舗装された道が続き歩きやすかったのですが、苔(こけ)や砂利など、所々滑りやすい所もあるので気をつけながら進みます。

【12:00手前頃 「大黒様」の像がある見晴らし台に到着】
景色が広がり、遠くまで見渡すことができました。心も体も解放感たっぷりです!ここから先はより登山らしく、急な山道や木の階段が続くので、見晴らし台で少し休み、気合いを入れ直してから歩き出します。途中、山頂をめざしながら、階段を下りる場面があり「道を間違えたのかな」と心配になりましたが、きちんと頂上に続いていました。

低名山といえど、山頂目前の急斜面を登るのは、結構きつかったです。最後は階段のロープを掴み、這うようにして登りました。山頂へは回り道もあるので、体調に合わせて進んでみてくださいね。

【12:40山頂到着】
パノラマ展望図や東屋(あずまや)があり、房総の山々から東京湾、太平洋などを見渡すことができます。シートを敷いてお昼ごはんにしました。外で食べるとより美味しく感じられるから不思議です。頂上で出会った方との交流も楽しかったです。

【13:30山頂から下山→15:00駐車場到着】
下りも足腰を使うので、下山後のストレッチも忘れずに。なかなかの良い運動となりました!

低名山ならではの楽しみ方いろいろ

御殿山は、「本格的な登山」というよりは、「ハイキング」のような感覚で、景色を見ながら登ることができます。それに加え、所々急な傾斜もあるので、「山登りならではの達成感」も味わうことができました。初心者でも進みやすく、子ども連れや色々な年齢層の方とも楽しめますね。穴場だと、マイペースに歩くことができるので、木々や草花をじっくり観察したり、交流しながら進めるのもとても魅力です。

私が登ったときには、「サザンカ」や「水仙」、「アオキの実」などを見ることができました。「山登りと他の観光もしたい」という方にもおすすめのコースとなっています。

まとめ

今回は、山頂まで一気に登ってみましたが、「大黒様」からの眺望も素晴らしかったので、そこでゆっくりスケッチをするのもいいなと思いました!南房総の低名山には、穴場がまだまだありそうです。見つけるのが更に楽しみになりました。

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