2008年に夫婦で知り合いゼロの南房総へ移住したフジイミツコさんは、現在2児のママであり子育て支援団体の共同代表もつとめています。2016年度に新しい働き方講座を受講し、2018年度には地域ディレクターとして講座の運営にも携わるなど、育児・仕事・楽しさを両立させているフジイさんにお話を伺いました。

自分の意識を育ててくれた地域ディレクターの経験

ーー新しい働き方講座にはどういうきっかけで参加したのですか?

「私は『あわぼぉんネット』という子育て応援団体の共同代表で、子育て情報の発信などをしているのですが、当時、市の担当者から『ママ向けの施策で、ランサーズの講座をやることについてどう思いますか?』と相談を受けたことがきっかけで、市の無料講座なのにこんなに内容が充実しているなんて!と衝撃を受け、私もぜひ受講したい!とすぐに申し込みました。」

ーー2018年は地域ディレクターをされたそうですね。

「はい、2016年度に新しい働き方講座を受講し、次年度は地域チューター、2018年度には地域ディレクターとして講座の運営にも携わりました。受講する側から、運営する側へステップアップする中で、いろいろな経験ができたので、やってみてよかったです。」

ーー地域ディレクターになるための研修があるそうですが、参加していかがでしたか?

「研修内容は事務的なことや運営のことではなく、コミュニケーションスキルやビジネススキルがメインで、いちフリーランスとしてとても勉強になりました。他の地域から参加した仲間3名と一緒に研修を受けられたことがとてもよかったです。こういう出会いで同期ができたことは嬉しかったし、今でもつながって近況報告していますよ。」

地域D研修を一緒に受けた仲間と共に

地域D研修を一緒に受けた仲間と共に

ーーいろいろな新しいスキルを身につけて、仲間も得られたのですね!

「そうですね!研修過程では、東京での研修・オンライン研修・OJTという流れで、オンラインで話を聞いたり、ワークをやったりと、新しい働き方って本当にすごいなって思いました。ツールなども、googleドライブやスプレッドシートを使うなど、とても近未来な感じでしたね。そして人がそれになじむのも早いなって。」

ーー実際に、講座で地域ディレクターをやってみてどうでしたか?

「地域で眠っているスキルって結構あるなというのを感じました。受講生のITリテラシー(*ITの使い方を理解し使いこなす能力)が高くてビックリしたことも。セミナーは平日に開催していたので、受講生に子育て中のママさんや休職中の人もいて、そのタイミングでこういう働き方を知ることができてよかったんじゃないかなと思いました。体調や事情によって、外へ働きに出ることが難しい状況にある人たちに役立ててもらえたし、『復職に向けてのはげみになった』という感想をいただいてとてもやりがいを感じました。」

ーー「新しい働き方講座」で受講生の意識の変化を体感されたのですね。

「仕事をしていない状況って、あまり前向きになりにくいかもしれないけど、こういう講座で少しでも前向きになるきっかけになればと思いました。具体的に目標を設定するカリキュラムも組み込まれていたので、自分のモチベーションを上げるとか、自分の言葉で目標宣言とか、私自身もそういう意識が育てられた感じです。」

知り合いゼロの南房総市へ移住してから11年目の現在

ーーそもそも、夫婦で南房総市へ移住したのはどうしてですか?

「ここに来る前は東京都内で商社営業職をしていました。都会じゃないところに行きたい!という主人に連れられて、2008年に南房総市へ移住したのですが、じつは、もともと知り合いがいるとか土地勘があったわけではなく、主人が何度か来たことがあったという程度なんです。」

ーーお子さんが二人いらっしゃいますが、お仕事との両立はどうですか?

「今、7歳と4歳の二人の息子がいます。2016年に新しい働き方講座を受講してから、在宅での仕事を始めました。基本的にこどもが学校や幼稚園に行っている時、あとは子ども同士で遊んでいる時や寝ている時間など、すきま時間に仕事をしています。クラウドソーシングという働き方は場所や時間を選ばないので、子どもの幼稚園の送迎などもできるし、仕事と子育てを楽しんでいます。」

仕事と子育てを楽しんでいる藤井美津子さん

仕事と子育てを楽しんでいる藤井美津子さん

ーー現在取り組んでいるお仕事について教えてください。

「ライターとして、ローカルメディアや地元新聞社、Webコンテンツなどでお仕事をさせてもらっています。ランサーズでも継続のお仕事を受けていますし、子育てとのバランスをみながら、わりとゆっくりした感じでやっています。」 

自分のライフスタイルを大切にしながら地域事業に関わっていきたい

ーー地域ディレクターを経験し、ご自身の意識も育てられたというフジイさん。これからの展望をお聞かせください。

「今は、種まきして、いろんな経験を重ねながら人とつながっていく、自分が楽しいと思える働き方ができようになるといいなと考えています。例えば取材でお話を聞くことは、仕事している感覚というよりも楽しんでいる感じ。ただし、仕事が楽しいって大事なことだけど、だからといって子どもや家族が大変になるのは違うので、そこはバランスかな。」

ーーご自分のライフスタイルを大切にしながら、地域での活動も広げていきたいということですね。

「南房総市は個性的な人が多くて、様々なジャンルの人とのつながり、人とつながること自体を楽しく感じられる地域です。ライターや子育て応援団体の活動をやりながら、つながっていくいろんな人とのご縁を大切にしていきたいですね。そして南房総らしい『何か』ができるといいなと思っています。」

人とのつながりを大切にし、ポジティブな気持ちで物事に取り組むフジイさんは、今や南房総市にとって欠かせない存在に。今後のさらなるご活躍に期待がかかります!

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めーたん
5歳と1歳の男児を子育て中のアラフォーママです。毎日があっという間で、慌ただしい日々ですが、家族で美味しいものを食べに行ったり、自然の中で一緒に遊んだりして、リフレッシュしています。「妊活」「出産」「育児」は得意なテーマ。イメージや思いが伝わるような、あたたかい文章をお届けしたいです。