2016年のランサーズにてライターデビュー、その年のランサーオブザイヤー(注)のライフワークバランス賞を受賞した三浦希枝(きえ)さん。ランサーズ認定講師やWebライティング講師として活躍する中で、伝えていきたいことがありました。

(注:ランサーオフザイヤー”時間や場所にとらわれない新しい働き方を体現するフリーランス” から、次世代ワークスタイルのロールモデルを表彰するセレモニー

在宅で自分らしく働ける、ということを知っておいてほしい

現在、ランサーズの認定講師として北海道地区を担当している三浦さん。自身が講師を務めたクラウドソーシングセミナー受講者を対象に、屋号名である『コンテンツハートKIE』として受注した仕事を割り振って、フィードバックを行うお仕事コミュニティの主催も行っています。自身の地元・北海道苫小牧市では個人でのセミナー実施もしています。

「クラウドソーシングという働き方を北海道の人にもっと知ってもらいたいと思って。お仕事を始めた人には頑張って継続してほしいので、お仕事コミュニティを立ち上げました。それに、やるやらないは個人の問題ですが、まず『在宅で働ける仕組みを知っておく』ということは本当に有意義だと思っています。

ご存知のとおり、北海道の冬はかなりの積雪があり、通勤するだけでもひと苦労。地域間の移動もかなりの距離があります。そんな北海道の人たちが、自宅で完結する働き方があるんだよ、ということを知っているのはプラスなんじゃないかと」

また、小さい子どもがいるので、通常は在宅でのライター業がメイン。自身の経験を活かした恋愛コラムが好評なんだそうです。

「私は今は再婚しましたが、子連れ離婚をしていて。『わたしみたいにならないでほしい』という想いをこめて“下から目線”の恋愛コラムを書かせてもらっています。女性には成功者より失敗者の言葉の方が響くようで(笑)。他にも子育ての経験を活かした子育て系コラムのお仕事もしています。」

三浦さんの優しく元気な人柄がにじみ出るコラムは、世の女性たちに勇気をあたえてくれています。

 

社会ともう一度つながるために始めた在宅ライター

以前は海上保安庁に所属し、巡視船で船舶料理士とヘリコプター降下員として勤務していた三浦さん。産後に職場復帰したものの当時の夫の転勤をきっかけに退職し、その後子連れ離婚。働こうにも急に保育園など環境に恵まれるわけもなく、『在宅で働ける仕事を』と2016年にランサーズでライターデビュー。

「退職した後は、社会から置き去りにされたような…自分がいなくても社会は動くんだなという劣等感みたいなものが大きくて。私にしかできないことをやりたい!と思って、ライターにチャレンジしました。」

ライティングは独学で学び、コツコツと実績を積み上げていったそうです。

「最初の大きな仕事はカニについての記事を100本。北海道出身なら書けるでしょ?みたいな感じで(笑)子どもが今よりももっと小さかったので、兄弟で遊んでいる時間とか夜寝た後とかにパソコンに向かっていました」

家事と育児のスキマ時間でライティング、というママライターらしいスタイルの三浦さんですが、そのスタイルならではの悩みもあったとか。

「最初は、子どもが家にいるのにパソコンに向かって仕事をしていて、子どもを見ていないことに少し引け目を感じていましたね。そんな風に思っていた頃、6歳の長女から母の日の手紙をもらうことがあって。そこには『いつもお仕事がんばってくれてありがとう』と書いてあったんです!仕事をする私の背中を見ててくれたんだ…と自分の仕事をそのとき初めて誇らしく感じることができました。」

ママライターにとって、一番嬉しいサプライズ!子どものお世話や家事と仕事の兼ね合いに悩むママは多いと思いますが、子どもはママの頑張りをしっかりと見てくれているのかも?と思わせるエピソードでした。

ライフワークバランスは自分次第

三浦さんのモットーは『なにもあきらめない』。その意図を聞くと、こんな風に答えてくれました。

「家族を大切にするのももちろん大事なことですが、多くの女性が自分を犠牲にして家族に尽くしていると感じます。自分自身をもっと大切にして、なにもあきらめずやりたいことをやってほしいです。家事をして、育児もして、仕事もして…と、欲深く生きて良いのでは?と思っています。やり方を知って努力を続ければ、ライフワークバランスは自分次第で変えられると伝えたいんです。私みたいな高卒の主婦でも、やりたいことやれるんだから!という気持ちです」

「あと、クラウドソーシングとかフリーランスとか新しい働き方とか言われても、初めての人には不安がいっぱいあります。セミナーに来られるみなさんも『できるかな?』という気持ちが消えません。そんな人たちに、私が少しでも勇気を与えられることができたら嬉しいですね。それを伝える場ももっと提供したいですし、全国でクラウドソーシングを知る増えるといいなと思います。私も、そういった活動を続けていきたいです」

そう言ってにっこりと笑う三浦さん。ひとりの女性フリーランスとしてのメッセージが確かに伝わりまってきました。

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千倉美波
海を愛する主人に連れられて、千葉県の南端に移住し、早8年。
今では二人の男の子に恵まれ、のんびり海辺ライフを楽しんでいます。
南房総は、温暖な気候で海も山も楽しめる子育てにはぴったりの場所。
個性豊かな子育て仲間とたくさんの自然の中で、子どもが繋げてくれたご縁を大切に、ここで家族とともに成長していきたいです。地元だからこその子育て応援活動をしながら、ライターとしても活動をはじめました。