私たち日本人の食生活で常に欠かせない食事ですが、みなさんはどのような朝食を食べていますか?パン派の方もいらっしゃいますが、ご飯を食べたりお味噌汁を飲んでいる方のほうが多いと思います。

味噌には生活習慣病のリスクを下げたり、老化の防止、コレステロールを制御する働き、乳がんになりにくいというスゴイ効能があります。今回はそんな私たち日本人なら誰でも飲んでいるお味噌汁の、みそ作りを行っている大島「SOY-ne(ソイーネ)」代表、久田昭子さんにお話を伺ってきました。

久田昭子さんに聞いてみた。西海市の魅力とは?!

 久田 昭子(ひさだ あきこ)プロフィール
「大島「SOY-ne(ソイーネ)」代表
夫と2人でIターンし、西海市に移住して今年で20年目を迎える。
西海市に移住後、食生活アドバイザー、野菜ソムリエの資格を習得しアスパラガスを栽培する傍らオリジナルのみそ作りを手掛ける。
市役所の臨時職員を半年間勤務、長崎県農業士、「男女共同参画」推進委員も行う。

 

西海市への移住の決め手は?

「普通の人は仕事があり、家を建て移住することが多いが、私達夫婦は農業、林業をしている所を探し、大島にたどりつきました。夕日が海に沈んでゆく美しい景色に心をうばわれ《ここに住みたい!!》と思い移住を決意した後、仕事を探し始めました。

移住後に当時の大島町役場の職員から歓迎会を開いてもらい、町長や役場の職員家族のおもてなしをうけ町民の温かさに触れました。なんてスゴイ所だろう、西海市はとてもいい!!と感動したのを覚えています。」

地域とのコミュニケーションが大切

先代の大島食生活改善グループより、今の加工所を引き継ぎ「大島「SOY-ne(ソイーネ)」で活動を始めます。みそを使って地域とのコミュニケーションを図れたらと、思い始めたのがキッカケです。

どうして代表になったのか?

食育ボランティアでは後継者問題が浮かび上がってきますが、私は先代が活動を続けていては、後継者が入りづらいと考えました。そこで先代には“今後のアドバイスや大豆を炊く”といった、サポート役に回ってもらうようにお願いしたところ、快く引き受けてくれました。私がよく話す性格なので、その明るさを活かし先代のお嫁さん達と、おみそ作りを引き継ぎました。12年間の間に色々ありましたが、1番分かり合える仲間です。

活動内容は何をされているんですか?

梅雨明けから9月いっぱいの3カ月間1年分のみそを仕込みます。先代の活動ではみその加工、販売を行っていましたが、私達は今のみその売り方だと単価が上がらず、活動していくのは困難と思い、新しい商品開発にも取り組んでいます。

どのような商品を開発されているのですか?

現在販売を行っているのは、麦みそ、てっかみそ、柑ねりみその3種類です。その中で最近まで、柑ねりみその開発に取り組んでいました。柑ねりみその開発には色々な柑橘を試して1年の期間がかかりました。

若い人(女性、子供)にターゲットを絞り、みかん果汁100%とみかんの皮を練り込み、何度も試作を重ねて出来あがったものです。パンやチーズに塗って食べたり、春巻きの皮に巻いて油で揚げるといった柑ねりみそのアレンジレシピもおすすめです。そして新パッケージの制作、進行中の開発が減塩みそ作りです。

西海市産のみそを作る為に原材料にこだわります。地元の農家さんが作る有色大豆を使用し、今年の夏に仕込みを開始します。秋に販売予定なので、地域を巻き込んだ活動が出来て、夢が一つ叶い嬉しいです。

忙しい時にはとっても便利な「みそ玉」

「大島「SOY-ne(ソイーネ)」は地域のイベントにも参加しています。大島西小学校で行われた、3世代交流会では「大島「SOY-ne(ソイーネ)」の、みそを使用した手軽に持ち運べるみそ玉(みそ、粉末ダシ、好みの具材を混ぜ、丸めたもの)を無料提供し参加者に振舞われた。普段は家で、みそ汁を飲まない子が、何杯もおかわりしたとご両親が話してくれたそうです。

食生活アドバイザーとして久田さんはこのようにかたります。「通常はみそをこして残りかすが出るが、このみそ玉だとみそを残さず全部使えるので、おみそ本来の栄養が取れとても良い。みそ玉を作っておけば、忙しい時もお湯をかけるだけでお味噌汁が完成するので便利ですよ」とイベントで呼びかけたそうです。

 まとめ

地域活動の中に味噌がある。久田さんですが、「今後は、これまで以上にイベントに顔を出し、地域活性化に繋がれば」と願いを込めています。そしてばりっぐっどの仕事にも意欲的に活動していくそうです。

久田さんのチャレンジ精神はすごく「まずは何事もやって後悔するタイプ」と笑って話してくれました。これからの活躍がますます楽しみです。

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