今回のさすらいワークは、会社員の夫はお留守番。私と小1の娘パン子と3歳の娘ちんねんと一緒に女子3人旅。

現在私達家族4人は神戸市の塩屋という町に住んでいます。目の前には海と山が広がり、坂と異人館が多く、どこか長崎市内にも似た雰囲気の町です。独特な文化やコミュニティもあり、ここでの生活気に入っている私ですが、やはり実家がある大村市は気になる存在。
父母の近くで、本物の自然に触れながら、ゆったりとした時間の流れの中で子育てしてみたい。そういう思いも確かにあります。そして同時に踏み出せない不安もあるのです。

そこで、今回の私のさすらいワークのテーマは「帰省だけでは得られない大村の隠れた魅力を知る」ということ。Uターンへの不安を少しでも減らす為に、気になる場所へ行き、気になる人へ会い、同じ様な思いや不安を持つパパママを代表して、大村移住の為の下見旅をしてきました。

不安1*アクセス

まず1つ目の不安はズバリアクセス!
日本の西の端に位置する長崎県に移住した場合、国内外旅行や都市部への出張、はたまた各地に住む友人たちに気軽に会いに行くことが難しくなるのではないか、という心配があります。

私達家族は帰省の際、①車と一緒に帰りたい②子どもたちが船好き、という理由でフェリーを使うことが多いです。阪九フェリーで門司港かさんふらわぁフェリーで大分に着き、そこから高速を使い大村市まで2時間半。夜に神戸を出て、大村に着くのは昼前。寝てる間に九州に着くので、しんどさはありませんが、普段遣いにはなかなかし難い交通手段です。

今回取材の中で皆さんが口を揃えて言っていたことが、「空港の手軽さが良い!」ということ。搭乗ゲートがすぐそこなので、混雑期で無ければ出発の30分前に空港に着いたら余裕♪とのことです。そして意外と色んなところに飛んでるそうです。

これを機に長崎空港の離発着を調べてみると、
国内線→羽田・成田・伊丹・関空・神戸・名古屋・沖縄・五島・壱岐・対馬
国際線→上海・ソウル・香港
以上13都市に飛んでいます。

大村湾に浮かぶ長崎空港

もちろん神戸にも飛んでいて、神戸空港も同じく「お手軽空港」なので、自宅から実家のドアtoドアで2時間もかかりません。単身での移動は断然飛行機だな、と思いました。

空港と大村市を結ぶ橋

●長崎空港webサイト
https://nagasaki-airport.jp/
とんたんmemo▶お土産の品揃え、すごいです!!

そして空港だけではありません。西九州新幹線の工事も着々と進み、それに伴って市内の幹線道路も整備されています。高速のインターチェンジも1つ増えたそうです(現在大村インターチェンジと木場スマートインターチェンジの2か所)。

飛行機、新幹線、高速、色々な手段で出入り可能な大村。今後更に使いやすくなっていくということなので、アクセスの心配はこの先おそらく不要です!

●九州新幹線西九州ルートwebサイト

https://www.city.omura.nagasaki.jp/shinkansen/kurashi/kotsu/shinkansen/index.html

とんたんmemo▶2022年開業に向けて、帰省の度に工事中の線路の長さが伸びています。

不安2*情報収集とコミュニティ

大村への移住に興味がある人にとって、住まいのこと・仕事のこと・子育てのこと・校区のこと・各種助成金のこと等、これらの情報が不十分な為、二の足を踏んでる人も多いのではないでしょうか?私も帰省だけではこれらの情報は全く分かりません。
そこで、「大村へ移住」という思いがよぎったら、まずは大村市役所地方創生課の「移住コーディネーター岡本美希さん」を訪ねることをオススメします。

岡本美希さん

●地方創生課webサイト
Web http://omuragurashi.jp/
TEL 0957-53-4111
Mail sousei@city.omura.nagasaki.jp
とんたんmemo▶「岡本さん」ですよ。

岡本さんご自身も子育て中のママで、子育て世代目線でのアドバイスや情報を下さいます。ご希望の方には市内のガイドもして下さり、大村での生活の生の声を聞きながら、大村の主要なポイントを巡ることが可能です。
今回のさすらいワークでの取材も、こちらからおおまかに知りたいことを伝え、後は岡本さんにコーディネートして頂きました。

困ったときは岡本さんに聞いたら良いな、と思えるだけでもかなり心強いと思いませんか?

市内ガイドで訪れた「おむらんど」を始めとする、市内11カ所の子育て支援センターでは、子育てに関する様々なイベントやコミュニティの情報を得ることが出来ます。

北から南まで市内11カ所

おむらんど

お知らせは掲示板に

取材に応じて下さった、大村市立放虎原こども園に併設している子育て支援センター「なつみかん」もその1つで、未就学児の子どもを自由に遊ばせながら、ママ同士や保育士さんたちと情報交換できる空間です。予約不要、更に無料で利用できるので、毎日通われる親子さんも多いのだとか。

子ども園に併設しているので園庭でも遊べる

●子育て支援センターwebサイト

https://www.city.omura.nagasaki.jp/miraikan/kenko/kosodate/hoikujigyo/chiiki.html

とんたんmemo▶「おむらんど」以外は未就学児のみなので、長女が小学生になってからは「おむらんど」で遊びまくっています。

他にも、これまでやっていた子どもの習い事続けさせたいな、とか、新しく何か始めたいなと思った時は、市役所に隣接するシーハットおおむら(大村市体育文化センター)の掲示板がオススメだそうです。ジャズやズンバなど気になる習い事もたくさん!

●シーハットおおむらwebサイト
http://www.seahat.jp/
とんたんmemo▶文化もスポーツも本物がこんなに身近に!自分が小さい頃にできて欲しかった施設です。

不安3*大村の良さを活かした子育て

せっかく海も山も川も手の届くところにあって、果物園や畑や田んぼもまだまだ豊かに広がる大村に移住するのであれば、都市ではできない子育てをしたい!という理想があります。便利で刺激的な生活も良いけど、期間限定の子育て期を自然いっぱいの中で過ごしたい!そう思います。

そこで大村の良さを活かした子育てができる場所はありませんか?と伺ったところ、市の社会教育課の方から「放課後子ども教室」の存在を教えて頂きました。

この中で特に気になった活動は、隔週日曜日に開催される「三浦野性の森」です。ボーイスカウトである宇津宮さんのご指導の下、大村市の南部に位置する三浦半島の山の一部を自由に使って行う野外活動です。

宇津宮さん

活動のテーマは「どんな時でも生き抜く力を身に付ける」ということ。竹ひご作りなどの自然遊びから、ろ過装置を使って水を作り出したり、火をおこしたりといった緊急時の生活の知恵も教えて頂けます。
この活動の素晴らしいところは、天候が悪くても開催されるということ(警報は除く)。自然を自然のまま感じることが出来るのです。

取材日も雨。この山の裏から大村湾が一望できる。

実際の活動の様子。野外生活の基本となる「ロープ結び」の指導風景。

農家さんのご協力で実施される「田植え体験」。

この時植えた稲を子どもたちが実際に収穫する「稲刈り体験」。収穫したお米は、野外で空き缶を利用して炊飯し、保護者も一緒に食べるのだそう。

自然との触れ合いにこの表情!

空き缶を利用して収穫したお米を炊く飯盒炊飯の様子。

もう1つ気になる活動が、松原で夏休み期間中開催される「松原宿寺子屋塾」。色々な特技を持った大人たちが子どもと一緒に体験活動を行うものです。こちらも自然体験を始め、伝統芸能や伝承遊びなど様々な体験ができます。あいにく取材には行けませんでしたが、夏の帰省の際には覗いてみたいなと思いました。

そして、これらの参加費は全て無料(保険料は除く)!こんなに素晴らしい体験が無料!信じられません!

●放課後子ども教室webサイト

https://www.city.omura.nagasaki.jp/syakyo/kyoiku/kyoiku/shakai/houkagokodomo.html

とんたんmemo▶三浦野生の森のことも載っています。

又、自然体験・食育体験の場として外せないのが、「おおむら夢ファームシュシュ」。

大村湾を見下ろす絶景のロケーションに位置し、農作物の販売所やパン工房、レストラン、収穫体験施設などが点在しています。

近隣農家さんの食材で作ったアイスが有名で、常に県内外からの人で賑わうシュシュ。
取材時はちょうどクリスマス前ということもあり、裏の苺ハウスでもぎとった苺を使い、クリスマスケーキを作る、というワークショップのチラシが気になりつつも、今回は3歳と7歳の娘が同時に気軽にできる「パン形成教室」を体験。

まずは説明を聞きます

何を作りたいか決めて

1人2個作ります

完成したら工房に運びます

市内の子どもたちは園や学校、学童や子供会などのレクレーションとして、シュシュの様々な質の高い食育体験や農業体験が頻繁にできるそうです。もちろん個人での参加も気軽にできるので、家族で季節毎に色々な体験しても良いかもしれません。
逆にシュシュへ「こんな体験がしたい!」という提案もアリだそうですよ。

今回子ども達がパン教室に参加している間、取材に応じて下さったのは、なんと社長の山口さん!
「時代はどんどん変わるから、良いと思ったことはすぐ実行する!」これは山口さんのポリシー。社員さんのアイディアはもちろん、お客様の意見までも耳を傾け、良いと思ったことはまずやってみる。
シュシュが、他にはない食育や農業体験の場として、県内外から注目されるお店になったのは、山口さんの行動力があってこそではないでしょうか。
現在山口さんは海外にも農業や大村の魅力を伝えるべく、ご自宅で外国の方を受け入れるホストファミリーをされていて、若い世代との交流や意見交換を楽しまれているそう。

●おおむら夢ファームシュシュwebサイト
http://www.chouchou.co.jp/
とんたんmemo▶じいちゃんばあちゃんの還暦のお祝いをここでしたいなぁと思いながら、兄弟が集まらず断念。。長女がアイスデビューしたのはシュシュのアイス。

不安4*実際どうなの?

とは言っても、実際大村に移住してきた子育て世代のファミリーは、大村での暮らしをどう思っているのでしょうか?今回2組のご家族にお話をお伺いしました。

≪中川さんファミリー≫
家族構成▶パパ・ママ・長女(小3)、長男(小1)、次女(2才) ※2019年2月15日時点
職業▶子育てサークル主宰・FMおおむらパーソナリティ
大村歴▶10年

ご家族の仕事の関係で縁もゆかりもない大村に移住してきた中川さんファミリー。大村歴10年のベテランママです。すごく穏やかな雰囲気の中川さんですが、ご自身で子育てサークルを主宰されたり、ラジオのパーソナリティも務めるパワフルさ。
そんな中川さんに大村での暮らしを伺ってみました。1番におっしゃっていたことが「生活(育児や仕事など)がコンパクトなので、時間やお金などのロスが少なく、日々の生活がラクです」ということ。中川さんは大村駅やイオンへ徒歩圏内でありつつも閑静な場所に、木のぬくもりを感じる素敵な平屋のマイホームを建てられました。
又、驚くことに、取材日の翌日には中川さんのご親戚が横浜から大村へ移住してこられるとのこと。中川さんのおおむら暮らしの話を聞いているうちに、移住したいなという気持ちが大きくなったのだとか。大村でパラグライダーをするのが夢だそうです。

●FMおおむらwebサイト
http://www.fmomura.jp/
とんたんmemo▶76.3 パーソナリティーは全員大村市民とのこと。

≪片岡さんファミリー≫
家族構成▶パパ・ママ・長男(2才半)
職業▶アクセサリー・服飾小物作家
SHOP▶emeth/EMETH エメト インスタグラムアカウント@emethanchi
大村歴▶3年

●ёmeth/EMETH エメト webサイト
https://emeth.thebase.in/
とんたんmemo▶サイトよりお店の方が商品がいっぱいです。ぜひ足を運んでみて下さい。

3.11の震災後、奥様の実家がある長崎県雲仙市愛野町に戻ってきた片岡さんファミリー。東京の服飾系の専門学校で出会ったお二人は、震災前は東京で舞台衣装などのお仕事をされていたそうです。
長崎への移住と同時にクリエイター活動を始められたお二人が、大村に住むようになったきっかけは、現在のアトリエ兼住居である物件と出会ったからなのだとか。「都会では全くもってあり得ない価格で、アトリエと住居をいっぺんに構えることが出来ました」とのこと。現在は長崎市内や福岡など各地でのイベント出店とアトリエでの制作を中心に活動されています。
この環境での子育てはどうですか?と伺ったところ、「子どもに自分たちの仕事を見せられることや、自分たちのペースで働けるところが気に入っています。自衛隊など転勤族のご家族が多いため周りにも移住組がたくさん。程好い距離感でのお付き合いがラクです」ということです。

どちらのご家族も日々の基本的な生活がラクでストレスフリーなので、それ以外の部分のお仕事や創作活動に力を注げているのかもしれません。

他にもお2人からは、良い病院が近い、新しい図書館が楽しみ、24時間の郵便局が近い、空港が近い、駐車場が安い、魚が美味しい、そんなワードが出ていましたよ。

≪補足≫
*病院…長崎医療センター(ドクターヘリ)や市民病院を始め、質の高い個人病院が市内に点在。
国立病院機構長崎医療センター
https://www.city.omura.nagasaki.jp/kouhou/shise/shokai/shisetsu/byoin/01.html
大村市民病院
https://www.city.omura.nagasaki.jp/kouhou/shise/shokai/shisetsu/byoin/03.html
*郵便局…長崎空港の近くにある大村郵便局は、県の中心の郵便局としてゆうゆう窓口は24時間営業。
*図書館…県立私立一体型図書館が大村駅そばに新設。
https://www.city.omura.nagasaki.jp/kyoiku/shintosyokan/oshirase/index.html

など、大村市は都市機能も充実しています。今後さらに地理的条件も重なり県の中心地として、生活に必要な部分は長崎県の中で最も発展していくと思われます。

まとめ

下見旅を終えて、大村での生活のイメージが徐々に湧いてきました。
何と言っても、大村での生活はお金を掛けずに「本物」に触れる機会が多くある印象です。自然体験を始めとする様々な体験もそう。安心安全な地元の食材もそう。人生の先輩方との交流もそう。
コンパクトでローコストなのに豊かな生活、いわゆるミニマリスト的生活が大村市では可能なようです。

仕事も未開拓の分野がまだまだあるので、今都市部でやっている仕事を大村で広めることもできるし、豊かな土壌を活かして新しく農家を始めることも思ったよりハードルが高くない気がしました(助成や学習のサポートが充実しているので)。

お気に入りのロケーション

私がもし家族で大村に移住するなら、松原小学校校区の少し高台の場所に畑付きの小さな家を探したいです。子どもたちは町や自然に育ててもらいながら、私と主人はネットを使って今までの仕事をスローダウンしながらも続けて行けるのではないかと思います。そして自分で食べていけるくらいの野菜やお米を作り、週末には実家の両親と食卓を囲む。
そんな生活が思い切り一つで可能かもしれません。

そしてその時はまず岡本さんにお電話します!

おまけ

移住を考えている方向けのお試し住宅が良い感じ♪

長崎街道松原宿にあります

昔ながらの縁側

家族で泊まるには十分の広さ

2階からは大村湾が見えます

お試し住宅の横の路地を抜けると

海!!

山!!

このお試し住宅、無料です♪

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