自然の中、空気のおいしい環境で、子どもたちの笑顔に囲まれ保育の仕事をしてみたい  ――。
保育の仕事に携わる人ならきっと持っている、そんな願いをかなえる街があることをご存知ですか?それが、海と山に囲まれた自然ゆたかな街・長崎県大村市です。
実はこの大村市は近年、「2人目以降の保育料無料」をはじめ、ヤフオクと連携して子育て用品を市民同士で譲り合う「子育て応援リユースプロジェクト」など子育て関連施策に力を入れ、子育て世帯に人気が高まっています。

その人気の高まりにつれて需要が増しているのが、子育てを支える人材・保育士。そのため市では、保育士就労サポートにもますます力を入れています。
今回、そんな大村市に思いきって移住した3人の保育士さんにインタビュー。保育の仕事を求めて大村市へ移住した体験談を聞きました。

■なぜ大村市で保育士に?“自然”も決め手!

今回お話を伺ったのは、関東地方から両親の出身地・大村市に“Iターン”してきたいちうさ先生(写真左)、就職を機に大村市へやってきたねこちゃん先生(写真中央)、東京都内から家族での移住を決めたにうさ先生(写真右)の3人。

今回お話をうかがった保育士の方々

中でもにうさ先生は、長崎県出身で結婚後は東京都内に住んでいたといい「東京では、子どものひどい喘息に親子ともども悩んでいたんです。そんなとき、夫がずっとしたいと思っていた仕事を始めるために勉強したいと言ったので、それをきっかけに、夫婦の実家が近く自然も豊かな大村に家族みんなで移住することに決めました」と、大村市の自然が決め手の一つになったことを明かしてくれました。

大村市の保育園で実際に働いてみて魅力に感じていることを聞くと、3人からは「子どもたちがのびのびと遊べる環境がある」「若い世代が活躍している」「園のフォロー体制が整っている」といった回答が返ってきました。3人の体験談から、大村市で保育士として働くことの魅力をひもといてみましょう。

■広い園庭でのびのび遊ぶ

まずは、「子供たちがのびのびと遊べる環境」について。ねこちゃん先生がまず挙げたのは、園庭の広さ。ねこちゃん先生が勤務する保育園の園庭は、近隣の学校のグラウンドや体育館を借りなくても運動会ができるだけの広さがあります。
実際、都市部の保育園はビル内にあったり敷地が狭かったりと園庭そのものがないケースも多い中、自然ゆたかな大村市では園庭を備えた保育園が一般的。
多くの園が十分な園庭を持ち、定期的に園庭開放も実施。心身ともに日々成長する子どもたちにとって、屋外で太陽の光を浴びながら駆け回ることのできる環境は欠かせません。

広い園庭。子どもたちが全力で駆け回っていた。

■気軽に相談できる同世代の同僚の存在

「若い世代が活躍している」という点については、「大村市で働き始める前は、職場の年齢層が高いのでは…と思っていたんです」と打ち明けてくれた、いちうさ先生。「実際に働いてみて、同世代の人が多く驚きました」と、いい意味での驚きがあったといいます。人見知りするタイプだといういちうさ先生自身、年齢が近い同僚がいたことで、今では気軽に相談したり遊んだりする環境が築けているのだそう。

実は大村市では1971(昭和46)年以降現在まで、人口・総世帯数ともに増え続けています。人口増の理由の一つが、転入してくる人々の存在。他の地域と同様、少子高齢化対策は大きな課題ですが、街の魅力アピールも奏功し、15歳から64歳までの人口もまた1965(昭和40)年の35,637人から半世紀にわたり増加中。その数は2014(平成26)年時点で57,023人と、市の総人口の6割強を占めます。(※1)

周囲に同世代・近い世代の人がいるというのは、働くうえで非常に心強いもの。右も左も分からない移住先であれば、なおのこと。大村市は、気軽に相談できる若い世代の仲間が見つかりやすいという点でも、働きやすい街なのです。
また、保育士同士の横のつながりが強いのも、子育て・保育への意識が高い大村市ならでは。市外の園でも働いた経験があるにうさ先生は、「自分の子どもが発熱したとき『早く帰ってあげて』という声が普通にかかる職場のフォロー体制には驚かされたし、何度も助けられました」と振り返ります。

※1…大村市/おおむらんちゃんの子育てガイドブックより

https://www.city.omura.nagasaki.jp/kodomoseisaku/kenko/kosodate/kakusyu/gaidobook.html

■カフェのような職員室!?

保育士をサポートする「子育て支援員」さんが、子どもたちの使うアイテムをつくっている様子

そして、3人から挙がった魅力の3つ目が、「保育士に対する園のフォロー体制の充実」です。
ねこちゃん先生の勤務園では、多岐にわたる保育士の業務をサポートするために「園のおたよりは園長先生が担当する」「“子育て支援員”の積極採用による、保育業務のサポート」「外部講師による体操の時間」といった取り組みが行われているといいます。
なかでも「子育て支援員」の採用は、この園だけでなく大村市全体で力を注いでいる部分。子育て支援員になるには、保育士資格は必須ではないものの、保育に従事する者として必要なことを学ぶ研修に参加する必要があります。市では、子育て支援員を目指す人をサポートする事業を通して養成・採用促進に力を注いでいます。(※2)

こうした取り組みの目的は、事務仕事や展示物製作といった子どもとのかかわり以外の業務を子育て支援員に担当してもらい、保育士の負担を減らすこと。その結果、子どもとしっかり向き合ったり、連絡帳の返事を返すなどの「自分にしかできない仕事」に多くの時間を充てられる、とねこちゃん先生はいいます。
保育士のモチベーションにも配慮が行きわたります。ねこちゃん先生の働く園では、職員室がとってもオシャレ!木のぬくもり感じる、まるでカフェのような雰囲気です。

先生たちの執務スペース。木目を基調としたオシャレでぬくもりある空間

園長先生にこのような雰囲気にした理由を尋ねると、「保育士は大人です。大人っぽいオシャレな空間で働けたほうが、気分も上がると思ったから」とのこと。この言葉にも、働く保育士のことを考える姿勢がうかがえます。
保育士も“人”。心も体も健康でなければ、元気いっぱいの子どもたちと向き合えません。3人から挙がった実体験はいずれも、保育士がやりがいをもって仕事をし続けるうえで必要な取り組み。これらを園と市がそれぞれ積極的に行っていることこそが、大村市の保育士がイキイキと働ける秘訣です。

※2…大村市/子育て支援員研修事業詳細

https://www.city.omura.nagasaki.jp/kyouikuhoiku/kenko/kosodate/hoikujo/hoikusi_kakuho/kensyuu.html

■市外からの保育士就職に役立つ施策

若い世代の保育士さんたちがイキイキ活躍中!

保育士が働きやすい街・大村市。とはいえ、それまで縁のなかった土地での職探しは大変なこと。大村市では、そんな移住希望者にどんなサポートを行っているのでしょうか?市の取り組みをチェックしてみましょう。
まず1つめは、保育園見学バスツアー(※3)。大村市では、九州北部三県の学生を対象に市内の教育・保育施設を巡るバスツアーを定期的に開催しています。これが、実際の園の様子を肌で実感できるとあって好評!市外・県外からの就職のハードルを下げるのに一役買っています。

2つめは金銭面でのサポート。大村市には、常勤の保育士として就職すると祝い金として5万円が支給される制度(※4)が用意されていますが、市外からの移住者にはプラス5万円、県外からの移住者にはさらに5万円が支給されます。つまり、保育士として県外から大村市内に移住・就職すると15万円の祝い金を受け取ることができるのです!
大村市の賃貸物件の家賃相場は1DK、2DKともに5万円強。祝い金が引っ越し費用や敷金などの移住初期費用に充てられ、新生活の心強いサポートになります。

※3…大村市保育園見学バスツアー詳細

https://hoikushibook.com/ui-turn/omura/tour/

※4…保育士等就職祝金制度詳細

https://www.city.omura.nagasaki.jp/kyouikuhoiku/kenko/kosodate/hoikujo/iwaikin.html

■まずは情報収集から!キーワードは“おおむら暮らし”

移住を考える人向けのWebサイト「おおむら暮らし」(omuragurashi.jp)トップページ

移住を考えるとき、まずとりかかるのがその街の情報集め。そこにも大村市ならではの工夫がありました。
大村市について手っ取り早く知りたいなら、移住を考える人向けのWebサイト「おおむら暮らし」(omuragurashi.jp)が便利。「暮らし」「子育て」「遊び」「アクセス」「保育士」の5つのカテゴリーごとに、就労・子育てに関する行政支援や街のレジャー情報が詰まった、市の魅力を伝えるサイトです。

特筆すべきは「保育士」カテゴリー。就職祝い金に関する情報のほか、保育園・幼稚園・こども園情報やハローワークにもリンクが張られ、必要な情報にアクセスできます。
インターネットで基本情報を押さえ、今度は街の人の生の声を聞きたい!大村市での日常生活について質問したい…。そんなときは、まず大村市の地方創生課にいる移住コーディネーターさんに連絡をとることをおすすめします。
市での暮らしのことや、利用できる行政サービスについてなど、移住にまつわるさまざまな相談に乗ってくれる強い味方です。

大村市地方創生課 移住コーディネーター
電話 0957-53-4111
メール iju@city.omura.nagasaki.jp

■「鮮度の良い食材を味わうともう都会へは戻れません!」

ここまでは、保育士就職や移住へのサポートについて見てきました。すると気になってくるのはやはり、大村市自体の暮らしやすさです。
人口96,329人の大村市は、長崎県の中央に位置し、漁業や農業も盛んな自然ゆたかな街。目の前に広がる大村湾では真珠やカキが獲れ、中でも身が柔らかく甘みのある「大村牡蠣」は人気の食材です。農業ではフルーツ栽培が盛ん。なしやみかん、ブドウ狩りが楽しめるほか、「さちのか」「こいのか」といったブランドいちごも有名です。

自然を楽しむレジャーも豊富。湾では釣りや磯遊び、背後に広がる山間部ではキャンプやパラグライダー、トレッキングが楽しめます。
自然ゆたかな一方、暮らしに必要な環境はしっかり整っているのも移住者としては嬉しいところ。スーパーやホームセンター、ドラックストアなどの日々の買い物をする環境が市内の各地域にそろい、病院も気軽に受診できる個人院から24時間体制の国立医療センターまで必要に応じて利用できます。
そんな大村市での暮らしについて、市外・県外から移住したいちうさ先生、ねこちゃん先生、にうさ先生に、感じていることを聞きました。

新鮮でおいしいものを安く手に入れられるのも魅力!

都内から家族で移住してきたにうさ先生は、「自然ゆたかな大村で、親子で悩んでいた子どもの喘息の症状が軽くなりました」と、環境のよさを実感しています。「近くに海や山があり、こだわらなくても新鮮でおいしいものを安く手に入れられるので、子どもに食べさせるものに安心感がありますし、鮮魚の鮮度を味わうともう都会へは戻れません」と、メリットいっぱいの“おおむら暮らし”に満足の様子。

3人がそろっておすすめするスポットが、おおむら夢ファーム「シュシュ」。ここでは、地元の産直野菜販売や、地元食材を使った体験イベントが楽しめます。なかでも、新鮮なジャージー牛乳や地元で収穫された果物や野菜をふんだんに使って作られるアイスクリームとシャーベットは絶品!

大村産のいちごとジャージー牛乳を使った「いちごミルク」など定番の味から、大村産スイートスプリングを使ったシャーベット、卵黄ソースをミルクアイスで包んだ「君をアイス」なんてユニークな一品も。3人とも「夏は頻繁に通いました!」と口をそろえます。
大村市は、田舎暮らしには憧れるけれど便利な環境は欠かせない現代人にとって、理想の街なのです。

アイスがおいしいと評判のおおむら夢ファーム「シュシュ」

■休日は佐世保や長崎…東京も!驚きのアクセスのよさ

保育士にとって難しい問題のひとつが、日々のオン・オフがつけにくいことです。職場のある街では羽を伸ばしにくいもの。休日には地元を出て近隣の都市に遊びにいくのが楽しみ、という保育士も少なくありません。
そんな保育士にとっても、大村市の立地は魅力的。「長崎の玄関口」といわれる大村市からは、長崎市へ30分、佐世保市50分、福岡市へも1時間45分ほど。さらに、長崎空港へは大村市内どこからでも車で約15分。そして、そこから大阪へ空路1時間5分、東京へも1時間35分と、大都市近郊に住んでいるのと変わらない驚異の好アクセスです。
普段は職場の近くで便利に暮らしながら、休みの日にはふらりと佐世保や長崎、福岡、大阪や東京にだって出かけられる。そんな快適かつ楽しい暮らしが、大村市では実現できるのです。

■まとめ|これからますます活躍が期待される大村の保育士のために

移住した3人の保育士さんたちはそれぞれ、おおむら暮らしを満喫中!

3人の保育士さんの話から浮かび上がるのは、「保育士さんにイキイキと働いてほしい」という大村市の強い想い。祝金制度や子育て支援員などサポートの充実ぶりにも、その想いが現れています。
人間関係良好、フォロー体制も充実した職場で「働きやすく」、新鮮でおいしいものが安く手に入り、病院もすぐそばにある生活圏で「暮らしやすく」、市外・県外へのアクセスも便利な立地で「息抜きもしやすい」。
大村市は、これら3つの要素のバランスが取れる街。程よく自然と都会が融合した場所で子どもとふれあい、のびのびと暮らしたいという方は一度、長崎県大村市を訪問してみてはいかがでしょうか?

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