住みやすさと自然に恵まれた赤磐市

私は常々、「いつか地方に移住してみたい」と考えていました。趣味で釣り、狩猟とやっているのですが、今の環境では近場で釣りも狩猟もできないので、いつか“田舎暮らし”をしてみたいといった願望を持っています。

そんな中、岡山県赤磐市のさすらいワークの取り組みを見て、魅力を感じました。岡山駅から車で30分弱の赤磐市は都市部の住みやすさがありながら、ちょっと離れれば手つかずの自然が残る魅力溢れる地域だと感じました。

特に『岡山農業公園ドイツの森』周辺は自然に恵まれていて、自然豊かな環境の中で自分の趣味に没頭できたらな……と思い、2017年7月に赤磐市へさすらいワークをしてきました。

『岡山農業公園ドイツの森』へ遊びに行ってみた!

ドイツの森入り口

最初に『岡山農業公園ドイツの森』(※この後の記事ではドイツの森と記載します)と聞いたときは”農業”っぽいイメージを持ったのですが、いざ現地に到着すると入場口の横にある石碑に以下のような内容が書かれていました。

「昔の農村は地産地消、自給自足に頼る部分が大きく、現代のように生産者と消費者が完全に切り分けられた生活と違い、消費者も生産者であり農作物や家畜との関わり、食品の加工に携わる部分が多い時代で、それゆえ”人と人との繋がり”も今よりも多く大事だった事を、現代において改めて見直すきっかけを提唱する施設。」

普段は動物(家畜)に触れ合ったり、食材から食品を作ったりすることがない昨今、改めて”人の暮らし”を見つめ直すことをコンセプトにした体験施設なんですね。

名前の通りドイツの村が再現されてる

そんな訳で農村をイメージした「ドイツの森」は、赤磐市の大自然に囲まれた山の中にあり、テーマパークとしても人気のスポットになっています。

中は非常に広く、なんと、東京ドーム約1個分の広さとのこと!

公園内は大きく”門エリア”(入園ゲート)、”街エリア”、”村エリア”、”牧エリア”(放牧場)、”遊エリア”、”お花畑エリア”の6つのエリアに分かれています。

広い敷地には花が多く植えられていて、季節ごとに違った風景が楽しめるようになっているのもポイントです。

「ちょっと歩き回るのは大変かな?」と思う人は”チューチュートレイン”を利用すると便利です。

筆者はとりあえず朝から何も食べていないので、まずは”バラ園”を抜けて丘の上にある”村エリア”に行ってみました。

”村エリア”の石窯ピザ!

村エリアは中世ドイツが再現されたエリアです。まずは腹ごしらえと言うことで、ピザとパンが食べられる『石窯工房ベルク』に、お邪魔しました。

ドイツの森の方に聞くと、今は土日祝日のみ石窯パンを焼いていて、多くの人がこのパンを買うために「ドイツの森」に来るほどの人気があるとおっしゃっていました!

ただ、HPには不定休と書かれているので、「パンを買いにきたけれど休みだった……」とならないように、訪問する前にお店が開いているか確認することをおすすめします。

パンと言うと食パンをイメージする方が多いと思いますが、こちらの『石窯工房ベルク』で人気の石窯パンは大きくゴロっとした感じで、非常に存在感があります。聞くと、ドイツパンのレシピを再現した生地で作られているとのこと。

見た目、サイズ感がちょっと分からないかもですが、かなりズッシリと重くて、4人で食べて丁度良いくらいのボリュームです。

”持ち帰り前提”で販売されていますが、地元民は焼きたてあつあつのパンをその場でちぎって食べているそうです。

筆者もいただいてみるとフランスパンと違って生地に水分も残っていて中はしっとり、外はサックリで大変美味しかったです。このパンを求めて岡山農業公園ドイツの森に来る方がいるのもうなずけます。

となりでは石窯でピザが焼かれていて、こちらも人気メニューになっています。この釜はヨーロッパ地方の釜を再現して作られているとのこと。

釜の中は高温になっていて、ピザを入れてからあっという間に焼き上がります。そのため、”焼きムラ”を防ぐためにピザの状態を見ながらピザを回す必要があるようです。これにはなかなか熟練の技が必要になると感じました。

そして!

ドイツと言えばソーセージ!なんと、「ドイツの森」の中で作られているソーセージも食べてみました。

やはり本物のソーセージは一味違います。車の運転がなかったらビールが飲みたくなりますね!

動物とふれあい体験ができる”牧エリア”

動物とのふれあいが楽しめる牧エリアでは、”ジャージー牛の乳搾り体験”などが開催されています。筆者が訪れた時には家族連れのお子さんが、恐る恐る牛の乳搾りを体験していました。

この乳搾り体験、なんと“無料”なんです!先着40名と人数制限があるので、早めに行って整理券をGETしましょう。

また、毎日ではありませんが、タイミングが良ければ”引馬乗馬体験”もできます。開催日は公式サイトでチェックできます。開催日は電話にてお問い合わせください。

『岡山農業公園ドイツの森』
問い合わせ先:086-958-2111

 

さらに、動物たちのすぐ隣にはキバナコスモスやヒマワリなど夏を感じられる花が満開でした。季節によって咲いている花も変わるのだとか。”牧エリア”では、動物と草花に癒されました。

子ども達に人気の”遊エリア”

特に子どもが楽しめる施設が数多くあるのが”遊エリア”です。”遊エリア”にある池の中では”足こぎボート”で湖上遊覧ができます。そしてその池の周囲をぐるっと回る”SL機関車”があり、のんびり1周することもできるんです。

そのほか、700メートルの林間コースを走る”ゴーカート”や、ロビンフッドの気分になれる”アーチェリー”など、子どもだけでなく大人も楽しめます。

3Dシアターパターゴルフ自転車ランドなどたくさんの施設があるので、このエリアだけで半日くらいはすぐに経ってしまいそうです。

”街エリア”にある体験教室の数々!

観たり遊んだりするだけではなく、体験教室が数多くあるのも「ドイツの森」の特徴です。

今回は”パン・バターづくり体験”に、お邪魔してみました。

まず、手を綺麗に洗ってから用意されたパン生地を、作りたいパンの形に切ったり伸ばしたりして成形します。

スタッフの方も非常に親切で、「パンを焼いた時にパン生地で作ったパーツ同士が剥がれないように、スケッパー(生地を切る道具)で、接続部分を中に押し込むのがコツです」と、体験中にいろいろと教えてくれるので、初めてでも安心して取り組めます。

パンを焼いている時間で、用意された材料を使って”バター”を手作りします。

バターを手作りと言っても、特別な道具は必要なく、なんと、材料の入った瓶を振るだけ!これだけでバターができるなんてびっくりです。

ここで作ったできたてのバターは、焼き上がったばかりのパンに塗って食べることができます。また、自分が焼いたパンはお土産で持って帰ることができるんです。

この体験を通じて、今でこそパンやバターはスーパーなどで買う時代ですが、100年くらい前の田舎生活ではパンやバター作りは”日常生活の一部”だったことに気づくことができました。

バイキングレストラン『クローネ』

あちこち歩き回って本格的にお腹が空いても、”街エリア”にはバーベキューハウス『テラー』や、バイキングレストラン『クローネ』、街並屋台『ブレーメン』などがあるので、食事をする場所で困ることはありません。

筆者は食べ放題と聞いて2000円~3000円くらいをイメージしたのですが、、この『クローネ』は60分入れ替え制で、なんと大人1700円、子ども(小学生以下)とシニア(65歳以上)は1000円となっています。

これは非常に”お得”な値段設定ですよね!?と、言う訳で筆者も色々と食べてみました。

やはり『ドイツ』の森ですので、イチオシメニューは”ソーセージ”でしょうか?筆者が訪れた日は4種類のソーセージを愉しむことができました。

ソーセージの他にもドイツ料理が沢山あり、スモークチキンやフライシュケーゼ(バイエルン地方の伝統的なソーセージ)も美味しかったです。

その他パスタや御飯、カレーもあります。また、デザートもあるので、男性から女性、お子様まで全ての方が楽しめるバイキングになっています。

ご馳走様でした!

『岡山農業公園ドイツの森』 総評

大自然に囲まれたテーマパークと思われていますが、実は普段体験することがない”牛の乳搾り”や”パン作り”など、昔は当たり前だった生活を体験できる「ドイツの森」でした。

普段、自分達が食べている物が、どんな行程で作られるのかを知ることは重要です。牛乳やパンなど身近だけれど、意外と知らない食品の作り方から食物の大切さを学ぶにはベストな場所だと思います。

また、パン作り教室などは大人も夢中になって楽しく取り組める内容なので、一度もパン作りをしたことがない人にもオススメですね。ぜひ、みなさんも岡山県赤磐市の『岡山農業公園ドイツの森』に、遊びに来てください。

自分も次に赤磐市に来る時はドイツの森を訪れるだけでなく、キャンプ道具と釣り道具を持って赤磐の大自然を満喫したいと思います。

※記事内で紹介した体験内容や営業日等はH29年7月の取材時のものです。来園の前に、詳細をご確認ください

『岡山農業公園ドイツの森』
〒 701-2435 岡山県赤磐市仁堀中 2006
営業時間 9:30~17:00(12月~2月は10:00~17:00の営業)
定休日 1~2月の水曜日と木曜日

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