近鉄奈良駅から南西に徒歩5分、興福寺五重の塔が水面に映る美しい猿沢池。世界中から観光客が訪れる観光スポット。

ほとりには池を見ながらゆっくり出来るベンチがたくさんあり、奈良散策のオアシスとなっています。そんな猿沢池にまつわる恋の物語をご存知でしょうか?

2メートルもの花扇を奉納する、采女祭(うねめまつり)

奈良時代、帝に仕えていた采女【采女とは宮中の女官のこと】が、そのご寵愛が衰えたことに嘆き悲しみ猿沢池に投身します。その霊を慰めるお祭りが、中秋の名月に行われる采女祭です。

十二単姿の花扇使、お稚児さん、ミスうねめ、ミス奈良が天平衣装をまとって市内を練り歩き、猿沢池では管絃船が池をめぐり、花扇を浮かべて采女の霊を鎮め、同時に人々の幸せを祈ります。

パワースポット!
現在は縁結びの神様 采女神社(うねめじんじゃ)

猿沢池の池畔にあり、采女伝説の舞台である采女神社。本殿がなぜか珍しい配置、池や鳥居に背を向ける形になっています。これは采女の霊が、自らが身を投げた池を見ることが忍びないとして、社殿を一夜のうちに西向きにしたという言い伝えがあります。

報われない恋に苦しんだ采女ですが、現代では縁結びの神様となり、恋愛成就を願う多くの人々にパワーを与え続けています。

一年に一度だけ!?糸占い

采女祭の日、釆女神社の前で仲秋の名月の月明かりの中、縫針に赤糸を通せば願いが必ず叶う(特に恋愛)と伝えられています。采女祭のこの日のみ、糸占いが授与されます。意外と暗く月明りで糸を通すのは、至難の業…。しかし願いが叶うとあらば、一心に集中します。

まとめ

猿沢池には複数の伝説、言い伝えがあります。水面に映る美しい風景を見ながら、柳の下のベンチで、幾千年前の「ひとりの采女の一途な恋」と「あなたの大切な人」に思いを馳せてみませんか?

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