奈良市の中心部から少しだけ離れたところにある薬師寺。(薬)という文字が使われていることから分かるように「病気平癒」や「健康祈願」のお寺です。

自然豊かな空間に佇む美しい建造物、安置されている数々の仏像、薬師寺が楽しいと言われている秘密もご紹介します!

<国宝・薬師如来三尊像>東洋美術の美しさにうっとり


薬師寺金堂に建立されている三尊の像。 三尊の手足には、仏の特徴とされている「千輻輪相(せんぷくりんそう)」が施されています。通常は釈迦の足跡とされる「仏足石」に表されていることが多く、実際に仏像に刻まれているのは非常に珍しいと言われています。

・薬師如来(向かって正面)疾病を治し寿命を延ばす。病を抜いて楽を与える「抜苦与楽(ばっくよらく)」の仏さま。
・日光菩薩(正面から見て右)苦しみの根源を滅ぼす仏さま。
・月光菩薩(正面から見て左)人々を生死煩悩から解放させる仏さま。

中尊と脇侍の三尊で完成形と言われています。2メートルを超える三尊像と千輻輪相は近くで観ると圧巻です。

<小説のモデル>玄奘三蔵院伽藍(げんじょうさんぞういんがらん)


とても難しそうなお名前ですが、みなさんもご存じの<西遊記>で有名な「三蔵法師」のモデルになった方です。そう聞くだけで身近に感じるのではないでしょうか。

薬師寺には、中国より分骨された玄奘三蔵の遺骨が収められています。 玄奘は国(中国の河南省)を密出国し、16年の歳月をかけインドから長安へと657部の経典を持ち帰った人物です。皇帝は玄奘の業績を高く評価し密出国の罪には問いませんでした。

本当は自分の側近にして情報を政治利用したかったのですが、翻訳に没頭したい玄奘に固く拒まれた為、西域で見聞した情報をまとめて提出させました。その報告書が後に「大唐西域記」と呼ばれ、一大伝記小説「西遊記」のもととなったのです。

<忘れられない法話>お坊さんとの時間が楽しすぎる!


<法話>とは仏教の教えを分かりやすく説く、ということを指します。 一般的に<法話>と聞くと 「堅苦しい・難しい」といったイメージがありますよね。

実は、お坊さんたちの話す内容は落語のように決まった話があるわけではないのです。自分の体験談や世間のニュースを織り交ぜるなど実にさまざまな法話が存在します。 たくさんのお寺がありますが、薬師寺のお坊さんの法話は群を抜いて印象的です。

修学旅行生には流行りのキャラクターを例に挙げて話したり、自分の失敗や自虐ネタを話したり…「まさかお坊さんがそんな話をするなんて」と始めは驚いてしまうでしょう。しかし、時間を忘れるほど引き込まれていくのです。 そして、訪れた多くの人たちが 「薬師寺で聞いた話は忘れられない」と話すのです。

まとめ

いかがでしたか? 歴史を詳しく知るとそれぞれのお寺に特徴があり、足を運ぶのが楽しみになりますね。今回ご紹介した「薬師寺」には長い歴史とともに、それぞれの塔に大切に祀られている仏像があります。そして、仏の教えを楽しく説いてくださるお坊さんたちがいます。

<お寺巡り>と構えずに、自然に囲まれた薬師寺をゆったり散歩気分で訪れてみてはいかがでしょうか。

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