こんにちは。
「お試しデュアルワーク」に参加中のダンバラです。

今回の企画※は、地元の企業さんの仕事を体験しながら滞在することになっています。お世話になっているのは、志賀町の名産品である「ころ柿」を製造している合同会社「菜夢来(さむらい)」さん。

ころ柿をアピールする標識

ころ柿をアピールする標識

しかしころ柿の製造は11月からがシーズンです。いまの時期(5月末から6月にかけて)の作業は畑仕事。菜夢来さんは製パン業も営んでいるのですが、パンの具となるサツマイモやカボチャの世話をするのです。

※2019年3月に開催されたイベント「自分のしごと×地域のしごと フリーランスのお試しデュアルワーク」はキャンセル待ちが出るほどの注目が高く、実際にイベントに参加し、デュアルワークを希望したフリーランスの方が、石川県志賀町、北海道鹿部町の大和ハウスの施設等に滞在し、自分の地域の仕事をしながら地域の仕事を体験する企画です。

目覚ましは防災無線チャイム、畑仕事へ

作業は8時からなので、7時前に起きなければなりません。おあつらえ向きと言いましょうか、毎朝7時になると防災行政無線チャイムから時報が鳴り響きます。現在借り暮らししている建物は、ちょうど無線チャイムのスピーカーの近く。なかば目覚まし時計のような存在です。

防災行政無線チャイムのスピーカー

防災行政無線チャイムのスピーカー

この時報は、7時、10時、12時、15時、17時に鳴っているようですが、時刻を告げるだけではありません。
先日の日曜日、とっぷり日の暮れた19時半ごろ「社会福祉協議会からのお知らせ」と題して「明日の月曜日、日常生活の困りごとをご相談下さい。司法書士も相談に乗ります」というアナウンスが。小さな町ではよくあることですが、役所と住民の距離がとても近いのです。

都会でも、広報誌などでこの手のお知らせが発信されているのかも知れません。しかし無味乾燥とした活字の行列と、街角でアナウンスが流れるのとでは、親しみが違うと思うのです。

柿の木は、作業しやすいように低くなっています。

柿の木は、作業しやすいように低くなっています。

今回の滞在でお世話になっている合同会社菜夢来さんは、干し柿やパンを作っています。素材となる柿やパンのあんは自社の畑で採れたものです。つまり文字通りの自家製。いまのこの時期は定植した野菜の整枝をしたり、雑草を取ったり、あるいは新たな植え付けのために苗を育てたりしています。

長く続くサツマイモ畑

長く続くサツマイモ畑

お借りしている寮から会社までは4.4キロ(車で7分)。畑は何カ所かに分散していますが、おおよそ7.3キロ前後(同じく15分程度)。わずか10分、15分で通勤出来てしまうという事実に感激します。通勤経路は緑が多く、時間の流れが緩やかになったかのよう。会社は工業団地のなかにあるため、時間帯によっては多少混み合います。と言っても深刻なものではなく、むしろ活気を感じさせるような、ポジティブな感じさえしてくるのが不思議です。

水やりはスプリンクラーです

水やりはスプリンクラーです

畑仕事の中心となったのはカボチャの整枝でした。大分大きくなっており、ピンポン球くらいの実を付けている個体が結構あります。しかしその多くは根本付近になってしまっています。これでは大きく実ってくれないそうで、枝の先の方に実を付けさせるため、容赦なく実を切り落とします。

こんな感じで苗を育てています

こんな感じで苗を育てています

整枝したカボチャ。かなりバッサリいっています

整枝したカボチャ。かなりバッサリいっています

栄養分を集中させるため、枝も取捨選択します。基本は3本残し。文字通り枝分かれしている枝を3本だけ残して、あとはバッサリいきます。この時期のカボチャはぐんぐん成長するそうで、出荷は7月初旬だそうです。

畑のそばにころ柿の加工試験センターもありました

畑のそばにころ柿の加工試験センターもありました

果樹園ではなく、畑?

前回かぼちゃ畑についてお話しました。じつはかぼちゃ畑に隣接して、柿の畑があります。正確には果樹園なのですが、会社の人たちは「畑」ということが多いようです。写真を見ていただければ、ご納得いただけるでしょう。確かに畑です。

いまの時期は、薄黄色い柿の花が綺麗にほころんでいます。これがいずれ実になる訳ですね。

果樹園にはミツバチも

菜夢来さんでは養蜂業者にお願いして、ミツバチの巣箱を柿の畑に置いています。都会ではミツバチの絶滅が問題視されていますが、地方の農場でも自然の摂理に任せた受粉は風前の灯火のようです。気になって調べてみたのですが、いまはどこの果樹園でもミツバチを放園しているのですね。

それにしてもミツバチの巣箱というのは、不思議です。すごい勢いで蜜が溜まっていくらしく、定期的に回収しないと溢れてしまうそうです。

その3へ続く